サブスクリプション時代が求める「顧客中心主義」

決済トレンドの変化とサブスクリプションの関係

 ところで、昨今日本では「キャッシュレス」「〇〇pay」という言葉がある種のトレンドとなっている。要は現金を持ち運ぶ必要がない社会の実現に向けて、企業や政府によって様々な取り組みが行われているわけだが、サブスクリプション型サービスの台頭もこの「キャッシュレス化」の流れに無関係とはいえない。サブスクリプションサービスを利用する会員の多くは、登録時に入力したクレジットカード等から毎月自動で利用料を支払っているのではないだろうか。つまり、財布を開くことなくモノやサービスを受け取り、利用できる仕組みだといえる。

 一方で今年に入り、NetflixがiTunes払いでの新規加入の受付を取りやめる等、動画や音楽配信サービスを手掛ける企業の間で、Appleの決済仲介サービス(Apple Pay)を避ける動きが目立ってきたと報じられた。サブスクリプションモデルが定着し、Appleを経由せずとも顧客を継続的に獲得できるようになったことや、それによりアプリ売上高の最大3割という手数料を割高に感じる企業が増えてきた点が要因に挙げられている。サブスクリプションサービスの普及が進むにつれ、こうした動きは他でも起こっていきそうだ。

「カスタマーサクセス」や「ジョブ理論」が注目されることからも分かるように、多くの企業が生き残るために「顧客主義」へと舵を切り、自社の競争力を高めるために四苦八苦している。ティエン・ツォ氏はサブスクリプション型のビジネスは「顧客の幸せの上に成り立っている唯一のビジネスモデル」だと明言している。「自社の事業をサブスクリプションモデルに置き換えることは不可能」と断じてしまうのではなく、まずは企業として顧客と「共に」歩み、成長し続けていくための考え方として、参考にしてみてはいかがだろうか。

(松ヶ枝 優佳)


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