新型コロナウイルスの影響は、好調が続いてきた不動産業界にも暗い影を落とし始めた。今後、予想される地価下落だけではない。業界関係者の間で「業界を揺るがす事件になるだろう」と囁かれている事案がある。

 それは不動産業界に止まらず、メガバンクを含む多くの金融機関をも巻き込みかねない事件という。すでに一部の大手マスコミがこの情報をキャッチし、出稿のタイミングを窺っている段階との噂もある。

風雲児

“震源地”は、東京に本店を置くあるアパート専門販売会社だ。仮にこの会社をA社としよう。A社は創業10年に満たず、社員数も50人足らずの零細企業に過ぎない。

 だが、A社は不動産業界の常識を覆すようなユニークな手法を導入し、業界からは異端児扱いされながらも業績は創業以来右肩上がり。経済誌やテレビなどでもたびたび取り上げられ、今やA社の社長は“業界の風雲児”とも言われている。

 A社の社長は、やり手経営者だ。メガバンクに準じる大銀行のトップ経験者と、大手精密機器メーカーの元幹部といった大物経済人2人を自社の顧問に据え、金融機関からの信用を得ていたのだ。

 とはいえ、A社は非上場の零細企業。そんな会社の不祥事がなぜ多くの金融機関を巻き込みかねない事態となるのか――。