タイムマシン経営とは、ソフトバンク・孫正義氏が唱えていたキーワード。Yahoo!、iPhone、PayPayなど時時の世界最先端の事例をコピーして日本に持ってくれば、あたかもタイムマシンで未来から持ってきたサービスかのように成功・普及していく、という意味だ。この企画では、日本の最先端を行くベンチャー企業のキーマンに取材し“このベンチャーの成功法則はほかの業界でも使えないか”を検証していく。(企業取材集団IZUMO)

データをAIで解析しサイト改善提案

 WACUL(ワカル、本社:東京都千代田区)はホームページの内容・構成を、AIを使って最適化し、デジタルマーケティングを誰にでも簡単にできるよう支援する企業だ。その機能は「デジタルマーケティング担当者の相棒になるようなもの」という。ボストン・コンサルティング・グループ出身で、2011年にWACULを共同創業者と設立、2017年から社長をつとめる大淵亮平氏が話す。

「WACULを創業して5年ほどは人力で様々な企業のホームページのコンサルをしていたんです。そんななか、デジタルマーケティングの担当者にとってわかりやすい情報と、わかりにくい情報があることに気づきました」

 “お客様が何を知りたいか”は、様々な企業のホームページ制作担当者が自力で推測できる情報だった。仮に資格の学校のホームページなら「もうすぐ新年度だし、何か資格をとろう!」と思い立った人と、「この資格をとろう」と決めてサイトを訪れる人がいる。前者に対しては “あなたに合った資格を判定!”といったページをつくり、後者は他の学校と比較している可能性が高いため、他社との差別化ポイントを見せつつ、早く資料請求のページに誘導する必要がある。アナログの部分は、どの企業も頑張っているのだ。

「しかし、デジタルの部分が弱かったんです。アクセス解析ツール『Google Analytics』によって、サイトの訪問者数や“訪問者はどこから来たのか”“使われたデバイスはスマホかパソコンか”といったデータは手にすることができます。しかし、せっかくデータを手に入れても、これを活用してPDCAを回せる企業は、大手も含め意外と少なかったのです。そこで我々は、データをAIで解析し『このページを訪れたユーザーはこのページへ誘導するとコンバージョン(CV)率が高まりますよ』『この広告はCV数のアップに貢献していませんよ』『このキーワードをいれたコンテンツをホームページに増やすと訪問者が増えますよ』といったわかりやすい改善提案にする『AIアナリスト』というツールを提供しています。月々6万円からご利用いただける、まさに“デジタルマーケティング担当者の相棒”です」