僕が今年4月から移住、起業し、まちづくりの仕事をしている宮崎県都農町は、ふるさと納税で累計280億円以上の寄付額を集めています。

都農町の年度別寄付受入額

平成26年度:388万円
平成27年度:7億円(前年比約180倍)

平成28年度:50.1億円(全国4位)
平成29年度:79.1億円(全国2位)

平成30年度:96.2億円(全国5位)
令和元年度:52億円(全国6位)

ふるさと納税を原資に未来のまちづくり

 これから加速する人口減少、高齢化を見据えて、ふるさと納税の寄付金を町の未来のために有効に活用できるのかが、自分の仕事のミッションでもあります。

 人口1万人の町、特に目立った特産品があるわけでもない都農町が、全国で2位となる多額の寄付額をなぜ集めることができているのか――。

 最前線でふるさと納税の仕事にチャレンジし続ける、山本貴士さん(前・都農町財政課対策監、現在はツノハーツ社長)に話を聞きました。

先行者メリットを追求

 なぜ都農町のふるさと納税は累計で280億円以上もの寄付額を集めることができたんでしょうか。

山本 私自身、寄付額にはあまり興味がないんです。

 ふるさと納税をやることで、生産者さん、事業者さんをはじめ町のみんなが自然と笑顔で元気になり、何か面白いことをやってやろうと変わってきたのを見ているのが楽しくて今でもやっています。

 国が地方創生を始めた平成27(2015)年に、町の総合政策課で総合戦略の担当になったのです。

 ただ、もう少し具体的なものを動かしたく、何かしらの形に残りそうなふるさと納税事業に本格的に取り組んでみようと考えました。

 その後、楽天がふるさと納税事業に参入するという情報をキャッチしました。

 ただし、当初参加したのは10自治体だけでしたが、人と同じことやっても目立たないし、先行者メリットを受けられると思い、面白そうでもあったので決めました。