村上春樹の無自覚な不正学位取得会見が示す病根

村上春樹氏(2014年11月7日撮影)。(c)AFP PHOTO / JOHN MACDOUGALL 〔AFPBB News〕

 このところ、医大入試について、男女の不均等や多浪生への不平等の実態が報じられ、問題視されています。

 日本社会では、「不正入試」と言うと何かと、やいのやいのと騒ぐ傾向があります。

 では「いったん入学してしまった後の、単位や進級はどうか?」と問われると、およそ「トンネル」に近いラフな現実があるように感じます。

 さて、大学で教えるようになって20年目の秋、目を剥くような、驚くべき報道に接しました。

 あろうことか、大学の公的な「記者会見」として、単位取得や卒業を不正に行っていた事実を、とくとくと、もしかすると半ば自慢げに語る記事を目にしたのです。

 「・・・テストも準備せずに受けて、問いも読まない。答案用紙の裏に、自分の書きたいことをぎっしり書いて出したら、点をくれました」

 「卒論も、参考文献なんか1冊も書かずに、1週間で原稿用紙100枚をでっち上げで書いた・・・」

 こんな問題外な内容を、こともあろうに大学の公的な記者会見で、固有名詞を挙げながら、何かの戦果であるかのごとくに語る内容。

 例えば、米ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学、英ケンブリッジ大学で、自分が取得した単位や卒論が、本来の水準に達していないのに、教員が不正に合格させた事実を大学当局同席の場で公表したら、どういうことになるでしょう?

 不正採点を行った教員は、当然責任を問われ、また取得した不正単位は剥奪、卒業証書は返還し、卒業資格停止が妥当な判断に一点の疑いもありません。

 それ自体があり得ないことですが、さらに問題と思うのは、こうした状況を現在の日本社会、多くのメディア読者が、全く問題と感じていないらしい。


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