ゴーン氏が破壊、ブルームバーグ氏が作るもの

 せっかく高い能力があっても、例えば入試で高得点の成績を収めても、納付すべき入学金が払えずに進学を諦めたというケースを私は身近に知っていますが、このようなことは社会にとって大きな損失だとブルームバーグ氏は言います。

 1942年にボストンで生まれた同氏の両親はポーランド系ユダヤ移民、ナチス・ドイツの迫害との関係はよく分かりませんが、代々続く富豪の家に生まれたような出自ではありません。

 ジョンズ・ホプキンス大学の電気工学科で学んだ後、ハーバード・ビジネススクールで学んでソロモン・ブラザーズに入社、頭角を現したのち40代に入ってブルームバーグを設立。

 2018年時点での彼の資産は508億ドルで世界11位にランキングされているとのことで、確かに雇われ社長業で稼ぐカルロス・ゴーン氏とは、やや資産の桁が違っているのは事実でしょう。

 508億ドルの中から18億ドルをジョンズ・ホプキンス大に寄付しても残りは490億ドル、彼にとっては大した出費ではありません。

 しかし、それで半永久的に、経済的に恵まれない豊かな才能と資質を持った学生が、ジョンズ・ホプキンス大での就学と自由な勉学の自由を得られるのであれば、どれだけ未来に資することでしょう。

 5万円持っている財布の中から2000円を恵まれない子供たちのためにちょっと奮発、というのが、今回の彼の寄付のリアルスケールです。

 私たち日本人の家計はここで1円に手がなかなか届かないレベルにあります。さて、翻って・・・。

 グローバルな俸給相場から言って、自分はこの程度のギャラはもらって当然だと、国内の実情に照らせばあり得ない高額を抜いていこうとする根性とは、ちょっと別種の精神、言ってみれば未来への責任感の「有無」を、感じざるを得ません。


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