電動化を目指す大型旅客機、その利点とは

 前回(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54940)、1人乗り小型飛行機で電動化が実用化に近づいていることを紹介した。

 しかし、現状では1人乗りの小型機は航空機の世界で決してメジャーではない。市場も小さく、庶民には縁が薄い。やはり我々が日頃使う旅客機こそが航空界の中心である。

 実は、そうした旅客機でも電気で飛ばす研究が進められている。

 小型飛行機では純電動飛行機の研究開発が進められている。しかし、旅客機では、同じ仕組みで飛ぶことは困難である。

電動旅客機の難しさ

 純電動航空機が成り立つ小型機のモーターは乗用車程度の出力で済む。前回紹介したJAXAの試験機では60キロワット、約80馬力、ハイスピードな「Extra330LE」でも260キロワット、約350馬力程度の出力である。

 一方、旅客機のジェットエンジンの出力は桁違いである。

 ジャンボジェットのエンジンをガスタービンに転用した「LM2500」の出力は3万馬力を超えるし、リージョナルジェット用のエンジンでも軸出力を取ったとすると1万馬力を超えるものがある。

 こうしたエンジンを10時間以上も動かし続ける長距離国際線では、燃料も膨大な量になる。東京からニューヨークまで大型機で飛べば、100トンを超える燃料を使用する。

 大型旅客機のエンジンに匹敵するようなモーターを長時間駆動させる電力を、電池で賄うのは現実的でない。

 なぜなら、電池はあまりに重いからだ。単純に同じ重量のジェット燃料と、リチウムイオン電池が蓄えられるエネルギーの量を比較すると、その差は100倍以上に達する。


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