舛添氏炎上発言の真意「道徳国家に芸術は開花せず」

 だが私が一番強調したかったことは、文化や芸術は自由な環境の中で花開く、ということである。ヒトラーは、退廃芸術を弾劾し、多くの芸術作品を廃棄させたが、ナチス政権のようなことが繰り返されてはならない。イランのように、イスラム宗教指導者が支配する国でも、芸術は宗教の規範に反することはできない。日本には、「日本教」という、その場の空気、雰囲気が支配する掟がある。悪しき集団主義である。

 さらには、「犯罪者を弁護するな」というお門違いの批判もあった。最後に、「勿論犯罪を称賛しているのではない」と明記してあるのに、それを読んでいないのである。SNSの専門家によれば、そのことは最初に書くべきで、そもそも140字もの文章を皆が全部読むと思うのが間違いだそうだ。だから、犯罪批判を最後に書いたのが失敗だという。私のツイートは長すぎるそうである。

パリが「芸術の都」になったのは20世紀になってから

 そこで、そのような批判を受けて、3月14日には、次のように補足をツイートした。

<不祥事を起こした芸人が参加している作品、公共の電波ではクレームも出ようが、切符を買って視聴する映画、芝居、コンサートなどは、嫌なら行かなければよいので公演を中止する必要はない。宗教国家ではあるまいに、どの分野でも過剰な道徳は豊かな創造力を殺ぐ。道徳は優秀な才能を窒息させる。>

 不祥事を起こした芸人が関係する作品やイベントの取り扱いについては、自分の意思でチケットを購入して鑑賞するものまでも自粛する必要はない、というのが私の意見である。その芸人を視たり、聴いたりするのが不快ならば、チケットを買わなければ済むからである。

 誰でもアクセスが可能なテレビの場合、NHKは視聴料を払っている視聴者が、民放の場合はCMのスポンサーが怖いから自粛するのである。CMスポンサーは視聴者からのネガティブな反応に敏感なのである。映画の場合は、制作費がかかるほど、制作会社、広告代理店、興行会社、芸能事務所、テレビ局などから構成される制作委員会が取りしきる仕組みになっており、いずれかの構成員が自粛を求めると、前に進めなくなってしまう。監督にはあまり権限はない。

 それにしても、ピエール瀧の相方である石野卓球のソロ活動まで自粛というのは、やはり過剰である。


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