これを全国一斉に800からの試験会場で「平等」に行うというのが、どれほど大変な仕事であるか、社会全般にまずまともな理解を持っていただきたい。

 ネットの書き込みは仕方ないとしても、報道記事ですら、およそ配慮のない記述になっているのを憂慮します。

その日、下町の大学で何が起こったのか?

 問題を起こした「受験生」は、朝一番、9時からの「地理歴史・公民」の時間から、周りからそれと分かる程度に極端な<鼻マスク>の状態で受験していたらしいことが察せられます。

 もしかすると、周囲の受験生からクレームがあったのかもしれない。しかし、試験監督側では、ともかく「受験生のメリット」を最大にが原則ですから、この「問題受験生」も1時間目の社会科を無事に受験し終えているようです。

 その間、問題とされたのでしょう。短いお昼休みを返上で、その部屋だけでなく、試験場全体の高いレベルまで議論を持ち帰り、検討している様子がうかがわれます。

 つまり「鼻マスク」の受験生に対して、マスクの必要がない「別室」での受験が可能、といった対案の提示も行われている。当該「受験生」はこれを拒否したらしい。

 当然ながら、そうした判断は一つの試験会場の部屋、一人の監督者で決められる話では一切なく、高次の判断が介在しているはずです。

 そういうことに顧慮なく、その部屋にたまたま配属となった試験監督者をうんぬんするネットの書き込みがありましたが、ただ単に問題外というしかありません。

 午後になり、2科目目のテストでは、すでに「当該受験生」の問題行動は、少なく見てもこの試験会場のトップ以下すべてのスタッフに知られていた。

 場合によると、各試験会場での異常事態として、もっと中枢のレベルも、関知するところとなっていたかもしれません。

 午後の国語の試験中、試験監督者は文字を書いた「カード」を示して「当該受験生」に指示をしています。