対中国、「長篠の戦い」で勝つことを決めた米国

 過去になかったことと言えば、(3)電磁波領域の支配により、戦いの道具が使えなくなったり、壊れたりする時代、すなわち、「ゲームチェンジャー」が戦場を支配する時代になったことだ。

(残念ながら今、この根幹となる技術と技術者が米中に取られそうになっている)

 また、(4)地下から攻撃をするモグラ作戦、すなわち「潜水艦などによる水中の支配」は決定的な意味を持っている。

 兵糧を考えると騎馬隊の「馬」を敵の槍から守り餌も与えなければならないだろう。

 残念ながら日本は、民間の飛行場はあっても日米共同訓練でも使用できず、そこには航空機が分散し生き残り戦い続けるための弾薬も燃料も集積されていない。

 パイロットも十分な人数がいない。モンゴル騎馬隊は、1人が3〜4頭の馬を引き乗り換えながら戦ったが、現代では1機につき3〜4人のパイロットが必要である。

 陸海空自共に人、装備・部品そして弾薬が大きく不足しているが、その事実に政府は何時まで目や耳を塞いでいるのだろうか。

 日本の海空優先論者はよく考えてほしい。

 あなた方は、長篠の戦で馬防柵も鉄砲もいらないと言い、優勢な武田の騎馬隊に劣勢な騎馬隊だけで勝てると言っていることに等しいのである。

 近代化と増勢に邁進している「武田の騎馬隊」すなわち「モンゴル騎馬隊(中国海空軍)」に、対称戦力である少数の騎馬隊(海空自)だけで立ち向かおうと言うのか?

 それは、戦理という常識に欠け、無謀な防衛費の増大を招くだけだ。もちろん、騎馬隊は必要不可欠だが、それだけでは日本は守れないし、不確実だと言わざるを得ない。

 味方の騎馬隊が少ないがゆえ、馬防柵が必要だし鉄砲も必要だ。

 むしろ馬防柵や鉄砲は、味方の騎馬隊が有利に戦う土俵を提供し、併せて国民も守っていることを忘れてはいけない。

 バランスの取れた防衛力を語るときには、ちゃんとした「戦理」に基づいた考え方が必要である。その意味で現防衛大綱の考え方はアンバランスだ。

 このような戦理を頭に描きながら、日米の戦略の考え方を理解していただきたい。

(用田 和仁)


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