教育政策で失策続き、文科省には解体的改革が必要だ

(舛添 要一:国際政治学者)

 11月20日、安倍晋三首相は、同郷の先輩、桂太郎を抜いて、憲政史上最長在任を誇る首相となった。しかし、「桜を見る会」参加者選定をめぐる問題で、会の私物化などという批判にさらされることとなり、お祝い気分も吹き飛んでしまっている。

 この騒動で、国民投票法の今国会見送りが決まるなど、重要案件の国会審議にも影響が出始めている。また、日韓関係、北方領土問題、拉致問題などの外交課題についても、停滞したままである。まさに内向きの日本と言わざるをえない。

 一方、世界に目を向けると、香港、フランス、チリ、レバノン、イラン、イラクなど、各地で民主化を求めたり、格差の拡大に反対したりする反政府デモが繰り広げられている。香港の若者たちが香港理工大学に籠城して警官隊に包囲される状況を見ていると、私が学生時代の50年前、東大キャンパスで同様な攻防戦が展開されたことを思い出す。

 日本の政治経済は皆が満足するほど格段に優れているのか、それとも街頭に出て抗議の意志を表明するような元気が日本人から失われたのか。安倍長期安定政権は前者を証明する証拠かもしれないが、日本人、とくに若者が世界を相手にするという気概を持つどころか、自分の周辺の限られた範囲にしか関心のない「内向き人間」になっているような気がしてならない。

英語力がどんどん低下している日本人

 中国や韓国の大学で講義をし、学生諸君と議論すると、日本の学生より遙かに国際情勢に興味を持ち、英語が上手いことに気づく。英語を母国語としない欧州諸国でも同じである。

 世界各国で語学教育事業を行っているEF(Education First)が発表した2019年版EF英語能力指数(EPI)によると、日本人の英語能力は非英語圏100カ国・地域の中で53位である。2018年は49位/80カ国、2017年は37位/80カ国、2016年は35位/72カ国、2015年は30位/70カ国、2014年は26位/63カ国であり、毎年順位を下げている。


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