政府が海上自衛隊の中東派遣を昨年末に閣議決定したことを受けて、防衛大臣は海上自衛隊を中東に派遣する命令を1月10日に発出した。

 任務は日本関係船舶の安全航行に資する情報収集と関係国への情報提供・連携である。

「P-3Cオライオン」哨戒機2機が11日、海賊対処行動の基地があるジブチに向けて出発し、今月下旬から活動開始する。護衛艦「たかなみ」は2月2日に出港し、同月下旬から活動に参加する。

 これに対し主要野党は自衛隊の派遣中止と、その根拠となる閣議決定を破棄するように求めている。

 派遣に反対する野党の主張は派遣地域が危険だから自衛隊の安全が確保されないというものである。自衛隊員の身の安全を重視しているように聞こえるが、その根底には安倍晋三政権へ打撃を与えて政局にしたい意向が見え隠れしている。

自衛隊派遣は国家と国民の安全のため

 自衛隊員の安全を慮ってくれることは、現役自衛官にとっては言うまでもなく有り難いし、派遣隊員を支える家族にとっては安心感を与える印象を与える。

 また、かつて自衛官として勤務した筆者らにとっても半世紀以上も前からもっと自衛隊に前向きの関心を持ってもらいたいと願ってきたことが実るかと思うと感無量だ。

 しかし、中東派遣中止要請に絡めた野党の提議は、邪な思惑が根底に横たわっており、素直に賛成できない。

 不断の野党は、自衛隊を戦争勢力と揶揄し、特に共産党は将来の解体を企図しながら、中東派遣やPKOなどの国際協力時の派遣などだけは「安全でない」「危険な場所へ自衛隊を派遣して殺すのか」などと主張する矛盾をきたしている。

 外国の侵略や非常事態から国家を守る軍隊は古今東西、なくてはならない存在である。