2019年、ヨーロッパの民主主義が試される年になる

(舛添要一:国際政治学者)

 近代以降、ヨーロッパが中心となって世界を作り替えていった。16世紀はポルトガル、17世紀はオランダ、18・19世紀はイギリスが覇権国として世界を支配した。20世紀になって、いわばヨーロッパの出張所のようなアメリカが巨大化し、2次にわたる世界戦争の結果、覇権国にまでのしあがった。

 資本主義が世界を覆い尽くしているが、これは近代ヨーロッパで生まれたものである。市場経済は、今や共産党が支配する中国にまで拡大している。

 20世紀はまた社会主義の世紀でもあった。その思想は、サンシモン、マルクスなどヨーロッパの思想家が考え出したが、1917年にロシア革命が起こり、体制としての社会主義が地上に誕生した。ソビエト連邦は、その衛星国とともに、1989年のベルリンの壁崩壊を契機に潰え去る。20世紀は、社会主義の誕生と死を見届けたと言ってもよい。

12年周期で動くヨーロッパ社会の法則

 若い頃、フランス、ドイツ、スイスなどでヨーロッパ史の研究に携わったが、社会主義という観点から、第二次世界大戦後の欧州について、私は12年周期という法則性を唱えたことがある。

 ドイツは国土を二分されたが、ヨーロッパは自由な西側とソ連圏の東側に分断された。しかし、東欧諸国は、チェコのように、それ以前に自由な民主主義を経験した国もあり、民衆はソ連の軛から逃れ自由を渇望する動きを見せ始める。

 1956年2月、本家本元のソ連で、フルシチョフがスターリン批判を行った。これに影響を受けたポーランドでは6月にポズナンで大衆のデモが暴徒化したが、軍によって鎮圧された。10月にはハンガリーで民衆が蜂起するが、ソ連軍が介入して鎮圧し、約25万人が難民として国外に逃亡した。これが、歴史上有名なハンガリー動乱である。


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