大コケの中国シェア自転車、日本が学ぶべき教訓は?

 そして2017年8月、業界の風向きが大きく変わる。交通運輸部が規制強化に乗り出し、運営会社が新規の自転車を投入できなくなったのだ。その結果、自転車生産にストップがかかり、サプライチェーンが総崩れとなった。

ついに起きた取り付け騒ぎ

 ofoのCEO、戴威氏は、国内市場の飽和と政府による規制強化を見通していたのだろう。2017年7月、ofoはアリババや滴滴出行などから7億ドルを調達し、8月には米・シアトル、英・オックスフォードなど海外への進出を加速させた。

 日本の地方自治体とも手を組んだ。2017年9〜12月にかけて、シェアサイクルの導入に積極的だった和歌山県和歌山市と事業化について具体的な詰めを行い、2018年3月からサービスを開始した。続いて、4月には福岡県北九州市、滋賀県大津市でもサービスが始まった。北九州市のメディアは「国内2カ所目に選ばれた」と誇らしげだった。

 しかしその頃、中国におけるシェアサイクルサービスの戦いは最終局面に突入していた。

 前述したように、業界はすでに潮目が変わっていた。多くのシェアサイクル企業が運営不能に陥り、全国77社あったと言われる運営会社の淘汰が始まっていたのだ。

 その頃、ofoは文字通りの“自転車操業”に陥っていた。戴威氏は、中国メディアの取材に対して当時の状況をこう語っている。

「2017年末〜2018年初めにかけて、資金繰りに困窮していた。それでも、利用者にデポジットを返還し、サプライヤーに債務の返済を行うべく努めた」

 2018年8月になると、中国国内で「ofoが危ない」という噂が流れた。戴威氏は、このとき自転車メーカー複数社から債務不履行による訴訟を起こされていた。和歌山市のサービス開始からわずか5カ月のことである。


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