最近気になっているのが、モスクワで私が住んでいるマンションの徒歩5分圏内に、5軒もアダルトショップがあることだ。

 私は決して、渋谷や新宿、秋葉原のような繁華街に住んでいるわけではない。東京で言えば文京区や世田谷区のような、そこそこ高級な住宅街で、近くにはロシアの最高学府モスクワ大学や日本人学校がある。

 この地区は、モスクワの中でも特に住環境が良いとされている。

 ロシアでは、日本の地下鉄で見るような扇情的な中吊り広告もなければ、大通りを風俗店の求人トラックが走ることもないし、ポストにデリヘルの広告を投げ込まれることもない。

 例外的に、地下鉄の無料ワイファイに接続する時にコンドームの広告が流れるくらいで、自分の意思に反して性的なものを目にすることはほぼない。

 今から7年前、ロシア連邦保安庁(かつてのKGB)のすぐ近くに、ロシア初のコンドーム専門店ができた時は、眉をひそめる人がたくさんいた。

 ソ連時代、コンドームは「製品その2」という、ある種の隠語で呼ばれていたため、店の前に「コンドーム」と堂々と書かれていることに対して店主を訴える人もいた。

 それが今や、アダルトショップは本当にどこにでもある。

 このことに違和感を感じていたところ、インターネット新聞「ガゼータ・ル」で興味深い記事を見つけた。

 店舗型のアダルトショップがロシアで急増しているというのである。