新型コロナ対策で一定の効果をあげている韓国が、新たな雇用、成長政策を打ち出した。その名称も「韓国版ニューディール政策」。

 2025年までに160兆(1円=11ウォン)を投じる経済ビジョンだ。「大きな政府」を標榜する現政権らしい政策だが、中長期的な政治的思惑も垣間見える。

 2020年7月14日、韓国政府は文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)大統領や首相、経済副首相などが一堂に会して「韓国版ニューディール政策国民報告大会」という仰々しいイベントを開いた。新たな経済政策の発表会だった。

素早い追撃者から世界を先導へ

 冒頭演説した文在寅大統領からは力強い言葉が次々と飛び出した。

 新型コロナ対策について「我が国はコロナ危機を最も模範的に克服している」。こう述べた後、経済政策について語り始めた。

「いまや、素早い追撃者になろうという過去の韓国ではない。すでに先進国だという自負心を持ちながら世界を先導する自信を持つようになった」

 さらに、この日の主題に話を進める。

「韓国版ニューディールは、未来を拓き跳躍させる“韓国大転換”宣言だ。また、韓国版ニューディールは韓国の新しい100年の設計である」

 新型コロナ対策で一定の成果をあげている。この勢いに乗って、経済危機打開のための大規模な経済政策を打ち出すという宣言だった。

 では一体何をしようというのか。