韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が昨年の12月30日に続き、1月20日に3省庁の内閣改造を断行した。

 去年12月の内閣改造で最も話題になったのが秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の交代だとすれば、今回の内閣改造で注目されたのは断然、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官(外相)の交代だろう。

「五京和」と称され長期在任が確実視されていたが

「新たに外交部長官に任命された鄭義溶(チョン・ウィヨン)氏より、交代させられた康京和長官にマスコミの関心が集中しているが、それは外交部長官が変わっても文在寅政権の外交スタンスが変化するなどとは期待されていないからだ。康長官は政権発足当時に任命された長官の中でこれまで生き残った唯一の人物で、『五京和』(康京和長官は文政権の5年間、長官職を維持するだろうという意味)というニックネームがつけられたほどだ。ただし、内閣改造の度に交代メンバーに名前が挙がるほど、長官としての能力や資質については常に酷評を受けてきた。そういう意味では、今回の交代劇は当然との思いもあるが、交代の背景については少なからず疑問が残る」(韓国人記者)

 康京和・外交部長官は、金大中(キム・デジュン)大統領の通訳官出身で、流暢な英語力や国連などの多国間外交の舞台での活動歴などを足掛かりにして、文在寅政権発足時に外交部長官に抜擢された。しかし、韓国人記者の指摘どおり、康長官はこの4年間の在職期間中、「外交部長官としての資質が足りない」という非難を受けてきた。

 康長官は外交部長官に任命されて4カ月後の2017年10月、国会で開かれた国政監査では「戦術核」と「戦略核」の違いを説明できずにごまかそうとした。ちなみに「戦略核」とは大陸間弾道ミサイルなどの大規模殺傷が可能な核兵器であり、「戦術核」とは射距離の短い核砲弾や核地雷など小型核兵器だが、当時の韓国では北朝鮮の核に対抗して米国の戦術核を韓国に再配置すべきだという主張が出ていた状況だった。北朝鮮核問題の主務省庁の長官が戦術核と戦略核の概念すら知らないということは、任命されてからあまり日が経っていないとしても、「資質論議」が起こる素地が多分にあった場面だった。