2020年5月1日放送の連続テレビ小説「エール」(NHK総合)に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で3月29日に亡くなった志村けんさんの出演シーンがあった。放送を見ていた様子の同局のアナウンサーたちも、志村さんの演技にグッとくるものがあったようだ。

「感慨深い表情」「うっすら潤んでますか」

志村さんは西洋音楽の作曲家・小山田耕三役として、放送最後のシーンに約1分間出演した。メガネをかけ、ひげを生やした小山田は、普段の明るくにこやかな志村さんとは雰囲気が違っていた。窪田正孝さん演じる主人公・古山裕一に関する新聞記事を見て、「本物かまがい物か、楽しみだね」と低い声で呟き、いかにも大物の風格が漂う渋い演技を披露した。

志村さんのシーンで放送が終わると、そのまま情報番組「あさイチ」(NHK総合)がスタート。そこで、ドラマを見ていたと思われる近江友里恵アナウンサーが泣きながら登場した。スタジオには近江アナしかおらず、「誰かと思いをシェアしたいのにひとりぼっちでさみしい」と涙をぬぐいながらリモートで出演する博多華丸・大吉の2人に話しかけた。

昼12時45分からは再放送。終了直後、13時のニュースに切り替わると、直前の映像を見ていた様子の三條雅幸アナウンサーは、一瞬噛みしめるような表情を浮かべた。

ツイッターにも、「三條アナも感慨深い表情」「うなずく三條アナ」「三條アナもうっすら潤んでますか...?」といった書き込みが。志村さんに心を揺さぶられたのかもしれない。

いざ撮影になるとセリフとんじゃうの(笑)

NHKは「エール」放送を受けて、メディアに向けて志村さんの撮影時のコメントを発表した。志村さんは生前「コントとドラマで、そんなに大きな違いはないんだけど...、笑わせなくていいよね ・・・ドラマは脚本、演出があっての芝居だし、間違うと、みんなに迷惑かけちゃうから、役柄になってセリフをどう言おうとか家で台本読んだりしてますよ。だけど、いざ撮影になるとセリフとんじゃうの(笑)」などと話していたという。

「エール」の公式ツイッターアカウントは同日、志村さんがクランクインした日の写真を公開。サスペンダーの衣装を着て、撮影の合間に最高の笑顔を浮かべている志村さん。この投稿を見たユーザーからは、「志村さんの笑顔見れて嬉しいです」「役者としての志村けんさん、もっともっと観たかった」といった声が寄せられた。