時事通信社が主要100社を対象に行った2021年春新卒採用計画の調査結果がまとまった。採用方針を明らかにした71社のうち、20年春に比べ採用を「減らす」と回答したのは24社で、前年調査(12社)から倍増。新型コロナウイルスの感染拡大で先行き不透明感が強まる中、「増やす」と回答したのも10社にとどまり、前年(24社)の半分以下に落ち込んだ。

 最多は「変わらない」で37社。前年(39社)から減少したが、高い採用意欲を維持している企業は多い。ただ、未定や非回答とした企業も29社と前年(25社)から増えており、新型コロナの影響から大手企業の積極採用にブレーキがかかり始めた可能性がある。

 調査は2月下旬から3月中旬にかけて実施し、20年春と比較した21年春の採用数増減を聞いた。減少幅が大きいのは、航空、運輸、化学の一部など。日本航空は前年度計画比26%減の590人、全日本空輸も28%減の580人に抑制する。国際線拡充をにらみ、積極採用を続けてきた反動が出た。その国際線は世界的なコロナ感染拡大が響いて多数減便に追い込まれており、両社の置かれた状況は厳しい。

 この他、42%減の337人に絞り込む旭化成や、36%減の東京ガス、33%減のJR東日本などが目立つ。また、かんぽ生命保険の不正販売問題に揺れる日本郵政は、グループ全体で半減となる2055人にとどまった。

 リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全所長は「企業の採用意欲はここ7〜8年、高い状況が続いてきた」とした上で、「新型コロナが採用方針にどう影響を与えるか注視する必要がある」と指摘している。