【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は26日、新型コロナウイルスへの対応を協議するテレビ首脳会議を開き、感染封じ込め策の解除に向けた「出口戦略」や経済再建計画の策定に着手することで一致した。ただ、焦点だった各国財政へのEU共通の支援策については合意できず、結論を先送り。財務相らに具体案を2週間以内に示すよう指示した。

 財政支援をめぐっては、感染による死者数が世界最多のイタリアがユーロ圏共通の「コロナ債」発行を訴えるなど、9カ国が共通債発行による安定的な資金調達を求めた。しかし、財政規律の緩みを懸念するドイツやオランダとの溝は埋まらなかった。

 一方、4100億ユーロ(約50兆円)の融資余力を持つユーロ圏の危機対策基金「欧州安定機構(ESM)」の与信枠活用による支援策が有力視されていたが、オランダなどが異論を唱えた。

 ミシェルEU大統領は約6時間にわたった会議後の記者会見で「団結のため政治的対話を続ける必要がある」と述べた。ただ、欧州で感染拡大の収束が見通せない中、加盟各国の足並みの乱れは金融市場に一段の動揺をもたらしかねない。