【ロンドン時事】日本政府による半導体材料の輸出管理強化をめぐり、韓国が世界貿易機関(WTO)に提訴した貿易紛争で、米国は29日のWTO会合で日本への支持を鮮明にした。米国は「日本の措置が安全保障を考慮している限り、この問題のWTOによる裁定は不適切だ」と、日本側の主張に沿った意見を表明した。

 韓国は会合で日本の措置を「政治的動機に基づく貿易制限だ」として、一審に当たる紛争処理小委員会(パネル)の設置を求めた。これに対し日本は「軍事転用されないように適切に管理するのが目的」と述べ、設置に反対した。

 WTOのルールでは、関税貿易一般協定(GATT)21条で安全保障に関わる輸出管理が例外として認められている。

 関係筋によると、米国はWTOとは別の場で問題を解決するよう日韓両国に要請。「それが不可能な場合は、WTO事務局長か第三国による調停を模索すべきだ」と訴え、パネル設置に否定的な見解を示した。

 今回は日韓がそれぞれの立場を説明するにとどまり、7月29日の次回会合でパネル設置が再び議論される。パネルは全加盟国・地域が反対しなければ設置されるため、韓国が提訴を取り下げない限りは設置される見通しだ。