遺族、地検の刑事処分注視=運行管理責任、起訴求め署名―軽井沢バス事故2年・長野

 長野県軽井沢町で大学生ら15人が死亡し、26人が重軽傷を負ったスキーツアーバス転落事故から15日で2年。県警はバスを運行した「イーエスピー」(東京)の高橋美作社長(56)らを業務上過失致死傷容疑で書類送検しており、運行管理責任を問い長野地検が起訴するかどうか刑事処分が注目される。遺族でつくる「1.15サクラソウの会」は悲惨な事故を繰り返さぬよう地検に起訴を求め、署名活動に取り組んでいる。

 「子どもたちの死を無駄にしたくない。こんなひどい事故が起こらないようにしたい」。事故で亡くなった首都大学東京2年の田原寛さん=当時(19)=の父親で、サクラソウの会代表を務める大阪府吹田市の会社員、田原義則さん(52)は思いを語る。

 事故は2016年1月15日未明に発生。軽井沢町の峠の下り坂カーブで時速96キロまで加速したバスが崖下に転落した。死亡した男性運転手=当時(65)、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で書類送検=がギア操作などを誤り、制御できなくなったのが原因とみられる。

 運転手がイー社に採用されたのは事故の2週間余り前。約4年半勤めた前の会社では主にマイクロバスを担当していたが、イー社が「研修」として運転させたのは1日だけだった。

 同会は社長や当時の男性運行管理者の起訴を求める署名を街頭やインターネットで集め、4万2000人分に達した。田原さんは昨年11月、寛さんの通っていた首都大学東京でも署名活動を実施。寛さんの同級生も参加し、約400筆が集まった。

 田原さんは「署名で声を掛ける中で事故を思い出してもらい、風化を防ぎたい。再発防止のために責任の所在を明確にしないといけない」と訴える。

 社長や元運行管理者の刑事責任を問うには事故を予見できたことや、回避するための措置を怠ったことを裏付ける必要がある。

 捜査関係者は「(死亡した)運転手は大型の運転免許を持っていた。採用して間もない『不慣れ』というレベルではなく、事故を具体的に起こす危険性を予見できたと立証できるかがポイントになる」と語る。

 当時のゼミ生10人がツアーに参加し、4人が亡くなった尾木直樹法政大特任教授は「(地検の聴取を受けると)教え子たちは当時を思い出してしまいつらいが、二度と繰り返さないでほしいという思いで相当の勇気を出して応じている。地検はきちっと事実を明らかにしてほしい」と話した。 

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