振り袖被害2億円超か=「はれのひ」、仕入れ業者にも未払い―捜査当局、実態解明へ

 振り袖のレンタルや着付けを手掛ける「はれのひ」(横浜市)が突然営業を停止し、成人式で晴れ着を着られない女性が続出した問題から、15日で1週間。店舗がある横浜市や東京都八王子市など7市に寄せられた相談は、12日までに709件、契約額は約2億2707万円に上り、被害はさらに膨らむ恐れがある。捜査当局は詐欺容疑も視野に、経営実態の解明に向け情報収集を急いでいる。

 ◇式当日に突然

 問題発覚は8日。着付け会場となった横浜市港北区のホテルに着付師やスタッフが現れず、八王子市の店舗も閉鎖。新成人の女性ら約100人が成人式への出席を取りやめるなどし、交番に駆け込む人もいた。

 信用調査会社の東京商工リサーチによると、2016年9月期時点で、はれのひの負債総額は6億1000万円に上っていたことが判明。無理な店舗展開で人件費や賃貸料などコストが膨らんだとみられる。取引先の着物卸関係者は「晴れの舞台を台無しにしてしまい、娘さんたちに申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と話す。

 ◇卸業者にも未払い

 被害は新成人だけにとどまらない。着物や小物を仕入れていた京都市の卸会社3社への未払いは、合わせて数千万円に上る見込みだ。ある会社は「風評で未収金以上の被害が出る恐れがある」と詳細は明かさないが、早い所は2015年ごろ未払いが始まったという。

 着付け会場として昨年2月に予約された横浜市港北区のホテルへも、部屋の使用料約100万円が支払われていない。昨年12月27日に下見に訪れた社長の男性(55)に、ホテル側が支払いを求めたが、返答はなかったという。

 ◇焦点は破綻認識時期

 一般的に、実態がある会社の場合、詐欺罪が適用できるのは経営が立ち行かなくなって以降の契約だ。式の1年以上前に購入やレンタル契約が結ばれた被害者もいるため、捜査当局は、経営陣がどの時点で破綻を認識したかなど財務状況に関心を寄せている。

 社長とは連絡が取れなくなっており、既に海外に出国したとの情報もある。本社所在地を管轄する神奈川県警は、新成人や親族らから被害状況を聞いている。 

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