40億光年先の銀河中心から=宇宙ニュートリノの放出天体特定―千葉大など

 南極にある施設「アイスキューブ」で素粒子のニュートリノを観測している千葉大などの国際チームは、昨年9月に検出した高エネルギーのニュートリノがオリオン座の方向に約40億光年離れた銀河の中心から飛来した可能性が極めて高いと発表した。論文が13日付の米科学誌サイエンスに掲載される。

 この銀河の中心には巨大ブラックホールがあり、猛烈な重力で周囲に密集したガスなどの一部が、磁場などの働きで光速近くまで加速され、「ジェット」として地球の方向に放出されたと考えられる。ジェットではニュートリノと一緒にエネルギーの高い電磁波であるガンマ線が生じ、広島大が観測に参加する米天文衛星などでほぼ同時に捉えられた。

 宇宙から飛来するニュートリノの放出天体を特定できたのは、太陽を除けば、小柴昌俊東京大特別栄誉教授らが1987年に「カミオカンデ」(岐阜県飛騨市)で大マゼラン星雲の超新星爆発で生じたニュートリノを観測したのに続き、2例目。

 アイスキューブは米基地がある南極点の氷の中に球形の検出器を約5100個埋設して2010年に完成した。日本からは千葉大が参加し、宇宙からの高エネルギーニュートリノを検出した際、世界各地の天文台や天文衛星に速報して集中観測するシステムを開発。16年4月に運用を始めた。

 このシステムにより、これまで分からなかった放出天体を突き止められた。千葉大の石原安野准教授は「本当に『見えた』か、と思った。何かがまた始まると、わくわくするような驚きだった」と話した。 


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