長野県上田市は9日、昨年10月の台風19号で大きな被害が出た市内の2大温泉地を盛り上げようと、さいたま市で観光と物産のPRイベント「元気です!温泉天国 信州上田」を開いた。射的やスマートボールで遊べるコーナーなど昔ながらの温泉地を演出し、台風からの復興をアピールした。

 信州上田観光協会によると、上田市には、池波正太郎の「真田太平記」の中で、真田幸村が訪れる舞台として描かれた別所温泉があるが、アクセス手段となる上田電鉄別所線が台風19号の影響で現在も一部区間が不通。シカが猟師に教えたとされる鹿教湯温泉も台風による道路陥没などで一時孤立状態となり、いずれも観光客の落ち込みが大きいという。

 イベントは、温泉地など上田市の復興をPRしようと、北陸新幹線でつながるさいたま市の大宮駅近くの「まるまるひがしにほん」(東日本連携センター)で開かれた。同センター内の2階には、温泉地を模した縁日コーナーとして、射的やスマートボール、卓球、スーパーボールすくいなどが用意。大勢の親子連れらが古きよき温泉地のいろんな遊びを楽しんでいた。

 1階では、地元産のコイやアユなどの川魚料理、栗がまるごと入った市名産「一粒栗」、野沢菜、温泉地の名前が入った物産などが販売され、朝から大勢の人でにぎわった。

 同観光協会の佐藤宏治事務局長は「来場者からは『行ったことがあるが、また復興のために行きたい』といった励みとなる声をたくさん掛けてもらった」と手応えを感じた様子。「4月1日からは『上田城千本桜まつり』も始まる。上田は大宮や東京から新幹線1本で着くので、ぜひ訪れてほしい」と話した。