強制不妊をめぐる訴訟で、敗訴した東京都在住の原告男性(77)は30日、弁護団と共に記者会見し、「もっといい内容を期待していたが、判決を聞いて体が震えた。家族にどう報告したらいいか分からない」と痛切な表情で訴えた。

 男性は、20年の経過で請求権が消滅したとする東京地裁の判断に言葉を失ったといい、「国には私たちの前で謝ってもらいたいだけ。それが無理なら、元の体に戻してくれと言いたい」と怒りをあらわに。「墓までこの苦しみを持って行きたくはない。命のあるかぎり訴えていく」と声を絞り出した。

 全国弁護団の新里宏二団長は「仙台地裁の判決よりも後退した、非常に冷たい判決だった。旧優生保護法が違憲かどうかも述べずに逃げた」と批判。「必ず覆せると思っている」と述べ、控訴する意向を示した。

 同様の訴訟を熊本地裁に起こした渡辺数美さんは「とても納得できない。旧優生保護法自体の違憲、違法について何の言及もなかったことに大きな憤りを感じる」とのコメントを寄せた。神戸地裁で係争中の夫婦は「仙台でも東京でも負けが続き、残念でならない」「みんな平等に生きる権利があると訴えていきたい」とした。