日銀は15日開いた冬の支店長会議で、全国9地域の景気動向を分析した地域経済報告(さくらリポート)をまとめ、北陸、東海、中国の3地域で景気の総括判断を引き下げた。米中貿易摩擦の長期化を背景として海外経済が減速し、生産や輸出が落ち込んだことが響いた。他の6地域では判断を据え置いた。

 製造業が集積する東海は、表現を「拡大」から「緩やかに拡大」に修正。記者会見した清水季子名古屋支店長は背景について、「海外経済の持ち直しが後ずれした」などと説明した。

 北陸と中国でも景気拡大のペースの鈍化を示す文言を盛り込んだ。東北は判断を引き下げなかったが、「一部に弱めの動き」との表現を「弱めの動きが広がっている」に改めた。項目別では、6地域で生産の判断を引き下げた。

 一方、個人消費は昨年10月の消費税増税に伴う駆け込み需要と反動減があったものの、回復基調は変わらないとして全地域で判断を維持。山田泰弘大阪支店長は「堅調な個人消費が戻っている」と指摘した。

 地方からは「今のところ消費者マインドの悪化はさほど感じられない」(高知県の商業施設)との声が聞かれた。ただ、消費税増税後の景気対策であるポイント還元制度が6月末に終わることなどを踏まえ、「客離れにつながる可能性もあり、先行きは楽観できない」(福岡県のスーパー)と懸念する向きもあった。