新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が策定を進めている緊急対応策案の全容が分かった。水際対策を徹底するため、出入国在留管理庁と検疫所の連携を強化し、厳格な入国審査を実施。必要に応じて隔離・停留を行う体制を緊急に整備する。一方、打撃を受けている旅館など中小企業・小規模事業者の資金繰りを支援するため、日本政策金融公庫に緊急貸し付け・保証枠として6000億円を確保する。

 政府は13日夕、新型コロナウイルス感染症対策本部を首相官邸で開き、緊急対応策の内容を確定。14日の閣議で正式に決める方針だ。

 対応策案は「水際対策と国内まん延を食い止めることに全力を挙げて取り組む。やるべき対策をちゅうちょなく決断し、実行していく」と強調。水際対策ではクルーズ船の乗客に対応するため、岸壁などに一時的な税関・出入国管理・検疫拠点や隔離スペースを設置することも盛り込んだ。

 国内のまん延防止策では、国立感染症研究所への全ゲノム配列決定システム導入などを通じ、病原体の迅速な検査体制を整備すると明記。簡易な診断キット、抗ウイルス薬、ワクチンの開発、既承認薬からの治療薬選定にも早急に着手すると記した。また、大学入試などの受験生が感染した場合、柔軟な対応を教育機関に要請する。

 日本政策金融公庫などは、企業の資金繰り支援に際して設けている数値基準にこだわらず、セーフティーネット貸し付けの対象とする。政府は生産拠点移転などのため設備投資を行う事業者を優先的に支援するとともに、民間の金融機関などにも支援を促す。雇用調整助成金の支給要件も緩和する。