【ワシントン時事】東京五輪について、かねて米メディアの多くは「中止するか延期しなければならない」(ワシントン・ポスト紙)と主張しており、延期決定にも「五輪は待つだけの価値がある」(USAトゥデー紙)とおおむね肯定的に反応している。一方、金メダル候補を多数抱えるスポーツ大国として、選手の調整が難しくなると懸念する声も出ている。

 ワシントン・ポスト紙は「部外者にとって1年の延期は大した問題と思えないかもしれないが、選手は(大会が開かれる)4年目の夏にピークを合わせて過ごしてきた」と指摘。とりわけベテラン選手にとって延期の影響は大きく、競泳男子の米代表として過去4大会に出場したライアン・ロクテ選手(35)は、同紙に「自分が若くなることはないし、これからますますきつくなる」と話している。

 五輪延期は、プロとして収入を得ていない選手や、大学を休学してトレーニングに専念してきた選手にも大きな負担となる。ニューヨーク・タイムズ紙は「五輪延期、祝福と苦悩」と題する記事を掲載。リオデジャネイロ五輪の男子シンクロ高飛び込みで銀メダルを獲得しながらスポンサーを持たないスティール・ジョンソン選手の「あと1年以上、定職に就かず練習を続けられるか分からない」という声を伝えている。