【ニューデリー時事】新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、インド政府が25日から全土で開始した外出禁止措置に違反したとして、除外対象のはずの生活必需品業者が警官から暴行を受けるケースが相次いでいる。食料品や日用品が届かなければ生活が立ち行かないだけに、当局の対応に批判が集まっている。

 地元民放NDTVは25日、多数の業者が警官に棒で何度も殴られるなどの暴行を受けているとして、被害者の映像を放映。配送が妨げられ、「牛乳1万5000リットル、野菜10トンを廃棄した」という大手宅配業者の声を伝えた。

 25日から施行された「一種の外出禁止令」(モディ首相)では、市民は近所への買い出しや緊急時を除き外出できないが、生活必需品関連業者は対象外だ。一方、当局は外出禁止の開始後、除外対象者に通行証を出すと発表したものの、発行は進まない。邦人の野菜販売業者は「従業員が怖がって通行証無しでは出勤できない」と憤る。

 インドでは、政府が何らかの方針を発表しても詳細が決定されず、措置の開始後に運用方法が決まることが多い。今回も外出禁止の厳格な適用を求めたものの、除外対象者を保護する措置が間に合わなかった。