【ワシントン時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は6月30日、ロシア軍情報機関が管理する銀行口座からアフガニスタンの反政府勢力タリバンとつながりのある口座に多額の資金が送られていたと報じた。米当局が送金の事実を示す電子データを傍受していた。ロシアがタリバンに懸賞金を提示し、米兵殺害を奨励していたという情報を裏付ける証拠になる可能性がある。

 トランプ政権はこれまで、米当局内にも情報の信ぴょう性を疑問視する声があったとして、「大統領は報告を受けていない」と主張していた。だが、情報の確度が高いにもかかわらず、ロシアに抗議や制裁などの対応を取らなかったのであれば、「弱腰」との批判は免れず、大統領選を前に新たな火種を抱えることになる。

 同紙によると、米当局者はロシアからの送金について、アフガンでの米兵殺害に対する懸賞金だった可能性が高いと指摘。当局は資金の分配を担っていた人物を含め、ロシアの秘密工作に関与した多数のアフガン人の名前を割り出したという。分配役は現在、ロシアにいるとみられる。

 また、2人の当局者が、こうした情報は2月下旬、書面による日々の状況報告でトランプ氏に上げられたと明言した。

 ニューヨーク・タイムズが報じたロシアによる米兵殺害懸賞金をめぐっては、トランプ氏が「説明を受けていない」とツイッターに投稿した。国家情報長官やホワイトハウスの報道担当官も報道を否定。国防総省報道官は「報道を裏付ける証拠は見つかっていない」と強調している。