【シドニー時事】オーストラリアのモリソン政権は1日、新たな国防戦略文書を公表し、インド太平洋地域を重視し、装備の強化などのため今後10年間で2700億豪ドル(約20兆円)を国防分野に投資する方針を表明した。「自由で開かれたインド太平洋」構想を進める日米と足並みをそろえ、中国をけん制する姿勢を鮮明にした。

 モリソン首相は演説で、インド太平洋について「(米中の)戦略的な競争が激化している中心地」と指摘。「豪国防軍にとって最も重要であり、軍の展開や構成、能力に関する決定では最優先に扱われる」と語った。

 文書は2016年に公表した国防白書を見直したもの。国防分野の投資額は当時表明した総額より約4割増やした。インド太平洋の安定維持のために陸海空の長距離攻撃能力を強化し、長距離対艦ミサイルなどの調達を進める。

 豪州は友好関係にある太平洋諸国に対して、中国が援助などを通じて影響を高めようとしていることを警戒。日米とも連携しながら、対応を強化するとみられる。