2020年に向けて どうやって乗り越える?テレワーク

テレワーク・デイとは?

今年からテレワーク・デイという試みが始まったことをご存じでしょうか。

オリンピックの開会式にあたる7月24日に、テレワークが可能な企業において、朝の通勤電車や自家用車等を極力利用せず、始業〜10時30分まで、テレワークの一斉実施またはトライアルをするものです。

総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府により東京都及び経済団体、企業等と連携し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた「働き方改革」の運動を展開する大掛かりな取り組みです。

2012年ロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会では、交通混雑によってロンドン市内での移動に支障が生じるとの予測から、市内の企業の約8割がテレワークを導入しました。こうしたロンドンの成功事例にならい行う取り組みなのです。

テレワーク・デイはほとんど浸透していない現状

7月6日(木)時点でテレワーク・デイに参加を表明している団体は以下の通りです。

特別協力団体 77件 実施団体 260件 応援団体(一部重複あり) 実施ノウハウの提供(テレワーク推進企業ネットワーク)68件 ワークスペースの提供 55件 ソフトウェア等の提供 86件

東京都産業労働局、東京の産業と雇用就業 2016によると、東京の事業所数は約65万か所、会社企業数は約27万社で、特に資本金10億円以上の企業数は全国の50.1%を占めているとすれば、とても浸透しているとは言い難い内容です。

今回実施企業が増えなかった要因として、すでに実施している企業でないと参加が難しい点にあります。平成29年4月18日から受付を開始して、7月24日にテレワークを実施するにはハードルが高かったのです。

また、この取り組みを知っている企業も少ないのが現状です。もし本当に効果検証をするのであれば、テレビCMや新聞、Web広告など誰でも目にする媒体を使い発信しなければ中小企業までは浸透しないでしょう。

テレワーク実現に向けて企業がすべきこと

もう1つ政府の取り組みとして世界最先端IT国家創造宣言というものがあります。これも2020年オリンピックの年には2012年度比で3倍のテレワーク人口にすること、全従業員の10%以上をテレワーク可能にするなどがKPIに上がっています。これはオリンピックの際に、日本は世界有数のIT立国であることを知らしめるための施策ともいわれています。

テレワークを自社に導入するにあたっては、自社がテレワークに向けてどのような状況にあるのか、把握するところから始めましょう。

まず、社員の机の上に紙が散乱している状態の場合はペーパーレス化から始めます。これにより外からデータにアクセスできる第一段階がクリアされ、紙が象徴する空間と時間と情報の縛りが解消されます。

ペーパーレス化が出来ている場合は、システム導入を検討しましょう。セキュリティを確保しつつ外からアクセスできる仕組み、スマホなどのモバイル端末、ノートPCの配布などです。

その次に必要なのはワークフローの電子化です。これによって利益の出やすい経営体質への変化を実現し、承認のためだけに会社に戻るなどといった非生産的な業務が無くなるのです。

ここまで出来るとテレワークの中のモバイルワーク、サテライトオフィス勤務が可能になってきます。少なくてもこの部分が実現していればオリンピックの開会式にはテレワークが可能な状態になります。

それでもテレワーク実施に向けて、IT投資額が確保できる企業は限られてくるでしょう。しかし、テレワークで実現するものは生産性の向上や優秀な人材の継続雇用・新規獲得だけではなく、組織力の強化、競争優位性の獲得、イノベーションの創出など、経営に資するもの多くあります。これらテレワークの有用性について、広く知らしめていくことが必要なのではないでしょうか。

(家田佳代子/)

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