長引くコロナ禍の影響で、どうしても日々の活動量は不足しがちに。そこからくる“腕の長さ”の変化が、痛みやコリなどさまざまな不調の原因だと専門家は指摘しますーー。

「新型コロナウイルスの感染拡大による在宅時間の増加に伴い、スマホやパソコンを使用する機会も増えた結果、首、肩こり、腰痛を訴える人が増えました。こうした人たちに共通しているのは“腕が短くなっている”ことなのです」

アスリートゴリラ鍼灸接骨院の院長・高林孝光さんはこう話す。スマホやパソコンの画面を見ているとき、私たちはどうしても前かがみで上半身の動きはほぼ固まったままの体勢になりがちだ。

「長時間同じ姿勢でいると、そのぶん筋肉を酷使し続けることになり、筋肉は緊張し、縮こまってしまいます。そうすると猫背になりますし、血流も滞るため、痛みやコリのほか、冷え、肌荒れ、うつ傾向などさまざまな症状を招くことになります」(高林さん・以下同)

さらに、冬場は寒さも影響して筋肉がこわばりやすい。体が凝り固まると、痛みなどのほかに集中力が持続しづらくなったり、怒りっぽくなったりすることもあるという。そうした症状を訴える患者の治療にあたると、前述の“腕の短さ”が確認できることが多いと高林さんは話す。高林さんが腕に注目するようになったのは、四足歩行の動物と人間の体を比較したことがきっかけだった。

「人間は進化の過程で二足歩行になりましたが、人間の腕は、もともとは動物の前脚にあたります。そう考えると、腰から下、つまり後ろ脚だけでなく、前脚にあたる腕へのアプローチももっと重視されるべきではと考えました」

上半身の中でも腕は筋肉量が少なく、非力な部位。それだけに疲労も起こしやすい。酷使し続けると、連動する筋肉にも影響が及び、肩こりや腰痛などの不調を招くそう。巣ごもり生活と寒さで縮こまっている腕を伸ばして、厄介な不調とおさらばしよう。

「女性自身」2021年1月19日・26日合併号 掲載