厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」は3月18日開かれ、外来機能の明確化について議論した。かかりつけ医機能を担う医療機関から専門性の高い外来(医療資源を重点的に活用する外来)に患者を紹介する流れを作るため、検討会は各地域において「医療資源を重点的に活用する外来」を基幹的に担う医療機関を特定し、住民に「見える化」する方向で議論が進められている。厚労省はこれら外来の基準や提供する医療の内容などについて、専門家などによるワーキンググループを設置して検討する案を示した。

 「医療資源を重点的に活用する外来」について厚労省は(1)医療資源を重点的に活用する入院前後の外来、(2)高額等の医療機器・設備を必要とする外来、(3)特定の領域に特化した知見を有する医師・医療人材を必要とする外来―の3類型を仮設定。入院医療の病床機能報告と地域医療構想を参考に、該当する外来を実施している医療機関に都道府県への定期報告を求め、その結果を参考に地域医療構想調整会議などで将来の外来医療需要などを踏まえて協議し、医療機関による自主的選択を促すことを提案している。

 「医療資源を重点的に活用する外来」を地域で基幹的に担う医療機関を明確化することによって、厚労省は、▶紹介外来や逆紹介によって患者を地域に戻す役割を担う医療機関が地域の医療関係者や患者に認識され、患者の流れがより円滑になる、▶その結果、勤務医の外来負担の軽減、医師の働き方改革の推進、病院の外来患者の待ち時間短縮が図られる―などのメリットが期待できるとしている。

■3類型該当外来25%以上実施は無床診3%、有床診9%

 同省が検討会に提出したデータによると、3類型に該当する外来の外来全体に占める割合が25%以上の医療機関は、無床診療所3%、有床診療所9%、病院25%となっている。病院は病床規模が大きくなるほど該当施設割合が高く、100〜199床が18%であるのに対して、400〜499床は56%、500床以上は78%。地域医療支援病院(96%)と特定機能病院(100%)は、ほぼ全施設が該当する。なお、3類型は議論のたたき台として、仮に設定されたもので、4月に予定される検討会の中間取りまとめ後に設置されるワーキンググループで具体案が議論される。

 議論では、4月中に方向性を固めなければならない時間的制約から、ほとんどの構成員が厚労省の提案を受け入れざるを得ないとの姿勢を示したが、制度設計の細部では意見が割れた。

■外来機能の報告対象から無床診は外すべき、城守日医常任理事

 城守国斗構成員(日本医師会常任理事)は、現在の3類型案について、「入院に連動する外来という括りにするべきだ」と主張。特に「特定の領域に特化した知見を有する医師・医療人材を必要とする外来」は、「知見と技術には濃淡があるために切り分けは難しく、不適切だ」と見直しを求めた。外来機能を報告する仕組みにおいても、入院との連動性に着目し、無床診を対象から除外し、有床診は手挙げ方式での参加とすることを提案した。これに対し加納繁照構成員(日本医療法人協会会長)は、「かかりつけ医ならともかく、重装備の診療所は入れておかないと病院の外来だけの議論になってしまう」と反論。本多伸行構成員(健康保険組合連合会理事)、山口育子構成員(ささえあい医療人権センターCOML理事長)らも、対象を絞るなど事務負担を軽減するための配慮は必要だが、診療所も含めるべきだとの考えを示した。