厚生労働省は5月4日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にアビガン(一般名:ファビピラビル)を使用する場合の医療機関要件を一部見直し、観察研究への登録が済んでいなくても投与自体は開始して構わないとの見解を示した。

 同省は4月27日付の事務連絡で、一般の医療機関がCOVID-19患者に対してアビガンを使用する場合、藤田医科大の研究班や国立国際医療研究センターの研究班による観察研究に参加する必要があるとし、そのための医療機関要件として「観察研究について倫理審査委員会の承認を受けること」などを掲げていたが、5月4日付の事務連絡で内容を一部改正。

 倫理審査委員会の承認を受け、観察研究に参加する必要があるとの考え方は維持しつつ、「各医療機関において医療安全の観点から求められている医薬品の適応外使用に係る手続きが済んでいれば、投与自体は開始し、観察研究への登録は事後でもよい」との文言を追加し、観察研究への登録前にアビガンを投与できることを明確にした。

■肝機能障害がある場合も慎重な検討を

 5月4日付の事務連絡ではこのほか、日本感染症学会の「COVID-19に対する薬物治療の考え方」の第2版が5月1日に公表され、アビガン投与時の注意点に「肝機能障害患者に投与する場合は、投与前にリスクを十分に検討の上、慎重に投与」などが新たに盛り込まれたことから、「妊娠可能な女性」「妊娠させる可能性のある男性」に加えて「肝機能障害のある患者」に投与する場合も慎重な検討が必要と記載している。