昨年4月から月1回放送されているラジオ関西のプログラム【濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信】。10回目の放送が1月18日(月)にラジオ番組『PUSH!』の中で行われた。

 このプログラムでは、ひとり芸日本一決定戦『R-1ぐらんぷり』(現名称は『R-1グランプリ』)2018年の王者で、「ひょうごユニバーサル大使」でもある“盲目の漫談家”濱田祐太郎さんが、「ユニバーサル社会」の重要性ついて発信している。

濱田祐太郎さん(写真は過去のラジオ関西出演時のもの)
濱田祐太郎さん(写真は過去のラジオ関西出演時のもの)

「ユニバーサル社会」とは年齢・性別・障がいの有無や、言語・文化などの違いに関わりなく、すべての人が地域社会の一員として尊重される社会のこと。

 この日は新型コロナウイルス感染防止対策のため、濱田さんもゲストも電話での出演となった。

 そのゲストは、一般社団法人兵庫県言語聴覚士会の会長、田中義之さん。

「言語聴覚士」とは、話すことや聞くことなどコミュニケーションに関すること、さらには食べることや飲むことなどに困難さや不自由さを持っている方や、その家族に対し、医療機関や福祉施設、教育機関で支援や相談を行う専門職のこと。

 コミュニケーションに難がある症状のひとつに「失語症」がある。「失語症」とは、言語障害の一つで、話すこと、聴くこと、読むこと、書くことに何らかの障がいが生じるというもの。「耳は聞こえているが言葉の意味が理解できない」「相手の言葉は理解できても、それに対する言葉が出てこない」など、症状には個人差がかなりあるそうだ。

 多くの失語症者は脳卒中や脳腫瘍、交通事故で脳にダメージを受けるなど、後天性の場合がほとんどだそうだ。

 濱田さんはそれを聞いて「誰がなってもおかしくない」と神妙な様子だった。

 統計に幅があるものの、いま、日本には「失語症者」がおよそ20万人〜50万人。それに対し、「言語聴覚士」はおよそ3万5000人とまったく足りていないのが現状だ。

 脳の機能障害は100パーセント回復することは難しいとされていて、リハビリも簡単ではない。田中さんはその現状を少しでも良くするために、「言語聴覚士」の養成、ならびに、兵庫県の委託を受けて失語症者が意思疎通をするためのサポートをする「意思疎通支援者」の養成を行っている。

 失語症者をとりまく困難な状況を知った濱田さんは、「失語症の方に出会ったとき、どんな接し方をすればいいのか」を質問。田中さんは「まず話しかけることが大事。言葉にすることが難しい人でも、単語や漢字などのメモで意思疎通できる人もいる」と話し、コミュニケーションを取りたいと思うこと、それが一番重要だと説明した。

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 番組後半は障がいを持っている方が作った授産品を紹介するコーナー。この日ピックアップしたのは『有馬温泉炭酸煎餅サブレ』。

 兵庫の福祉事務所で働く障害者の応援事業「兵庫ブランド商品」として、企画・商品化されたお菓子で、神戸洋藝菓子ボックサン、株式会社CUADRO、有馬温泉観光協会、有馬温泉旅館協同組合の協力を得て、兵庫県の福祉事業所で一つひとつ丁寧に製造されている。クッキー生地に有馬銘菓「炭酸煎餅」のフレークを練りこんだ新食感のサブレだ。

有馬温泉炭酸煎餅サブレ
有馬温泉炭酸煎餅サブレ

 受話器の向こうで試食した田中さんは、「炭酸煎餅がサクサクしている。プレーンは塩味が効いていて、抹茶味は香りが鼻から抜けていくような感じ」と見事な食レポ。濱田さんも「田中さんのあとに感想を言うのは恥ずかしい」とタジタジだった。

 コーナー始まってから初めての電話出演だった濱田さんは、「電話出演が初めてで全然ボケられなかった」と悔しがりつつも、失語症については「知らなかったことをたくさん知れた。参加すること、コミュニケーションの大切さを再認識した」と感想を語った。