岩の原葡萄園で「ワインフェス」 ワイン好き必見! ガイド付きツアーに同行

新潟県上越市北方のワイナリー、岩の原葡萄園で2017年5月20日、熟成途中のワインの利き酒と、ワインに合った料理を楽しむ「ワインフェス」が始まった。1時間半で同葡萄園の基礎知識と、施設見学、ワインに合った食の “マリアージュ”(組み合わせ)が楽しめるガイド付きコースに同行取材してきた。

「テロワール」ってなに?

棚橋博史社長によるセミナー
社長

最初は棚橋博史社長によるセミナーから。いきなり「テロワール」というフランス語が出てきて面食らう。生育地の地形、土壌、気象など、ワインブドウを作る自然環境のことである。

ワイン用ブドウの栽培は、日照時間が多く、降水量は少ない土地の方が良い。岩の原葡萄園の日照時間は甲府やボルドー(フランス)とほぼ同じだが、生育期の降水量は甲府の1.3倍、ボルドーの約3倍と多い。さらには北斜面でブドウを栽培したため、創業者の川上善兵衛は非常に苦労したそうだ。

創業から30年後、善兵衛はブドウの品種改良に取り組む。そして1927年、日本の風土に合った新品種マスカット・ベーリーAを作り出した。現在、日本のワイン用ブドウの15.2%を占め、赤ワイン用としては最も多く栽培されている品種だ。善兵衛は22品種を作り出し、現在でも5品種が栽培されているという。

ぶどう園に繰り出す

葡萄園を見学
葡萄園見学

次は栽培技師長の建入一夫さんの案内で、6haあるブドウ園を回った。現在、マスカット・ベーリーAが3.5haで全体の約6割を占める。ほかにブラック・クイーン、ローズ・シオター、レッド・ミルレンニュームなどを栽培している。

ワイン造りが盛んな長野、山梨、山形はいずれも盆地で、冬の凍害が起こる。岩の原は盆地ではなく、雪が毛布の役割をするので凍害のリスクは少ないという。

その代わりに雪の重みで枝が折れたり、幹が裂けたりする雪害が生じる。そのため、土地の傾斜側に枝を片方だけ伸ばしたり、棚の高さを2m30cmと高くしたり、枝をクロスさせるなどの工夫をしている。

また、無人の気象観測システムを3年前に設置し、気象データを蓄積して、病気の予防などに役立てているという。

大きな発酵タンクを見上げる

発酵用の大きなタンク
発酵タンク

次は施設見学だ。上村宏一製造部長の案内で、破砕機や搾汁機を見学した。

ブドウの収穫後、冷凍庫で一晩寝かす。それは自然界の微生物の働きを抑えるほか、低温の方が発酵をコントロールできるためだという。

発酵タンクは、同じマスカット・ベーリーAでも、畑ごとに味が異なるため、別々のタンクに仕込んでいるという。その後、良いワインのみ樽で熟成されるのだ。

熟成途中のワインを樽から注ぐ

樽の中で熟成途中のワインを試飲
トップ

いよいよお待ちかねのワインの試飲である。この日は最高気温が28.6度という夏日になったが、1895年建造で国登録有形文化財の「第二号石蔵」に入ると、中はひんやりして別世界である。

中にはホワイトオークの樽がずらりと並ぶ。参加者は樽からスポイトで注いでもらったワインを、色を見たり、グラスを回して香りを確かめながら味わっていた。

今年は、マスカット・ベーリーAが誕生して90年を迎えたことから、利き酒する新酒は2016年10月に仕込んだ赤ワイン2種類がメイン。有機栽培ブドウを使ったものと、普通のブドウを新樽で熟成させたワインの違いがポイントになっている。比較のため、同年9月に仕込んだブラック・クイーン種の赤ワインも用意された。

同園によると、2016年産の赤ワイン用ブドウ品種は、9月以降は台風の接近で降水量が多く日照時間が少なかったが、病害虫などはなく健全な果実が収穫できたという。

ワインと料理の“マリアージュ”楽しむ

ワインと食のマリアージュを楽しむ
料理

最後は、ワインに合った食の “マリアージュ”(組み合わせ)を楽しむ本日のメインイベント。担当の藤井佳美さんが、料理とワインの合わせ方のポイントや飲む順番について説明した。

<基本的な組み合わせのポイント>

  • 素材の味がはっきりした料理にはさわやかで軽快なワイン
  • 味付けが濃厚な料理には、しっかりとした味わいのワイン
  • 繊細で複雑な料理法には、味わい豊かでうま味のあるワイン

<飲む順番>

  • 白から赤へ
  • 辛口から甘口へ
  • 軽快なワインから重厚なワインへ
  • 若いワインから熟成したワインへ
温度やグラスも大事

最初のワイン、「スパークリング」のロゼには、山菜のウドと鶏のササミの料理。苦味のある山菜には、スパークリングワインが合うという。また、炭酸ガスが食欲を増進する。

次は評価が年々高まっている「深雪花」のロゼに、妙高ゆきエビの天ぷらの組み合わせ。素材に甘みがあるときは、ロゼが合うという。ロゼはおでん、餃子、ゴマだれを使う料理など、幅広い料理に合い、夏には冷やして飲むとおいしいようだ。

最後は「深雪花」の赤に、炒り鶏料理を合わせた。しょうゆやみりんを使った照り焼き、すき焼きにすごく合うという。

今回はグラスもワインに合わせて用意されていた。料理に合わせてワインを選び、飲む順番や温度、グラスなどにも気を使えば、もっともっとワインを楽しめるのではないかと思った。

ワインフェスは5月21日(日)も開催する。参加費は当日3000円。飲食はチケット制。時間は午前11時から午後3時まで。1日2回のガイド付きコース(3500円)は、若干空きがあるので問い合わせを。上越妙高駅西口から無料シャトルバスが運行する。

問い合わせは同社025-528-4002。

◇岩の原葡萄園公式サイト http://www.iwanohara.sgn.ne.jp/

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