2020年のMotoGPは新型コロナウイルスの影響により、開幕戦カタールGPでMoto2及びMoto3クラスがレースを行なったのみで、以後の開催予定は延期。現時点では5月初旬のスペインGPがMotoGPクラスの開幕戦となる予定だ。

 こうして生まれた”空白期間”に、本来開幕戦で仕様が凍結されるエンジン開発などを進めることができると見られていたが、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)はそれを凍結させる意向のようだ。

 3月初旬に開幕戦の舞台となったロサイル・インターナショナル・サーキットは、MotoGPクラスのレースが中止となって以来、MotoGPとFIMの“拠点”へと姿を変えた。

 FIMは全ての貨物をチェックするために警備とメンテナンス会社を雇い入れ、最適な環境下で24時間監視ができる場所へエンジンコンテナを移動させたという。

 ヨーロッパに拠点を置くチームは、この空白期間に日本のチームが恩恵を得ているという懸念を持っていると考えられている。ドゥカティとアプリリアが拠点を置くイタリアでは、新型コロナウイルスの感染が爆発的に広がっており、企業活動が停止。彼らのファクトリーも閉鎖に追い込まれている一方で、日本は比較的被害が少なくまだ閉鎖等の措置には至っていないからだ。

 FIM技術部門のある情報筋はmotorsport.comに対しそうした懸念については“根拠が無い”と説明し、更に次のように語った。

「カタールでは全てのエンジンが厳重な警備下におかれ、継続的に監視されている」

「MotoGPのレースが中止される前週に、チームは全ての機器をコンテナへと詰めた。あるファクトリーは(カタール)テスト後にロサイルに大半のスタッフを滞在させていたが、現れたのはエンジンを封印する必要があるケースだった」

「原則としての考えは、レースが行なえる最初のサーキットに到着した時に、チームは現在カタールのボックス内にあるエンジンのみを使用することが出来る、というものであり、それらは(開発が)凍結されたものになるだろう」

 仮にチームがファクトリーから最初のレースへエンジンを持ち込んだ場合、FIMは現在カタールに置かれているエンジンと比較し、同一の技術的特徴を持っていることを確認することになる。

 そしてこの原則の下、FIMはエンジンとエアロダイナミクスの開発の停止を全てのメーカーに連絡したという。