2020年のMotoGPは新型コロナウイルスの影響によって、開幕戦カタールGPではMotoGPクラスのレースが中止。Moto2とMoto3クラスのみレースが行なわれた。

 以後のタイGP〜アルゼンチンGPまでは開催延期が決定され、MotoGPの再開は5月のスペインGPを待つ状況となっている。

 現在のMotoGPのテクニカルレギュレーションでは、コンセッション(優遇措置)の適用されないメーカー(KTMとアプリリア以外)のエンジン及びエアロフェアリングの最初の仕様(エアロフェアリングはシーズンで2種類まで使用可能)は、開幕戦前の木曜日に承認を受けなければならないことが規定されている。そして以後のエンジン開発は、コンセッション適用メーカー以外は凍結されることになっている。

 ただ前述のようにMotoGPクラスの開幕戦は中止に。そのため次のレースの予定されている5月初頭まで、このルールは適用されず、各メーカーは開発を進めることができると考えられてきた。

 しかしMotoGPは3月23日(月)にこのホモロゲーションルールを明確化する発表を行なった。そこでは当初の承認日である3月5日(木)でルールは有効であり、コンセッション適用の無いメーカーは現在の状況における“平等と公平”のために、“可能な限り早く”エンジン及びエアロ設計を提出する必要がある、とされた。

 参戦メーカーの中ではホンダのみがカタールでホモロゲーション用のエンジンサンプルを提出することができた。その他のメーカーは酌量すべき情状により提出は行なえなかったという。

 ここからは、ほとんどのコンセッション非適応メーカーがカタールテスト以前にどの仕様のエンジンを使用するかを既に決定していたことが見て取れる。

 ただホンダにとってはホモロゲーションルールの明確化は痛い点もある。彼らはテストに持ち込んだ2020年型RC213Vのコーナリングにおける問題が、エアロカウルにあると2019年型との比較で特定していたが、開発は間に合いそうもないため、承認を受けるためにはおそらく2019年仕様を提出する必要があるだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、ドゥカティやアプリリアといった欧州メーカーはファクトリーの閉鎖を余儀なくされている。ただMotoGPの発した声明ではホモロゲーションルール以外の部分については開発はいつでも可能だと明確にされている。

「国際モーターサイクリズム連盟(FIM)、国際ロードレーシングチーム協会(IRTA)、モーターサイクルスポーツ製造者協会(MSMA)そしてドルナは、メーカーとルールの施行について簡素化に集中し多くの努力を行なっている」

「MotoGPはこれまで、全てのファクトリーの開発を中止しなければならない期間を設定したことはない。それは主としてその種のレギュレーションを警備することの難しさによる」

「どのシーズンでもそうであるように、ホモロゲーションの対象とならないマシンの他の部分の開発は継続することが可能だ」