アジアやヨーロッパなどを中心に爆発的な広がりを見せている新型コロナウイルス。その影響で世界中のモータースポーツが中止または延期となっている中、フォーミュラEロンドンePrixの会場であるExCeLエキシビションセンターは、施設を一時的に病院として利用することが明らかとなった。

 ロンドンePrixは、7月25日、26日にダブルヘッダーでの開催が予定されている。コースはロンドンの再開発都市、ドックランズにあるExCeLセンター周辺を使用。スタート・フィニッシュラインが施設内にあるという極めて珍しい“屋内外レイアウト”となっている。

 そんなExCeLセンターは来週にも臨時の病院として利用がスタートする。この臨時の病院はふたつの病棟から成り、延べ4000床のベッドが収容できる予定となっている。

 またバーミンガムにある国立展示場も、臨時の病院として利用される予定だ。イギリス政府が運営する国民保険サービス(NHS)にも限界があることから、これらの施設がその負担を軽減することが期待されている。

 政府の定例記者会見の中で、保健大臣のマット・ハンコックは次のように語った。

「来週、ロンドンのExCeLセンターに、臨時の病院である『NHS ナイチンゲール病院』を開設する」

「我々は軍とNHSの臨床医の助けを借りて、誰もが必要なサポートを受けられる状態を作り上げなければならない」

 またフォーミュラEの広報担当は次のようにコメントした。

「フォーミュラEは、COVID-19(新型コロナウイルス)の対応に関する政府、NHSイングランド、国防省との対話において、ExCeLロンドンをサポートする」

「皆さんご承知の通り、ExCeLロンドンには一流の施設が揃っている。フォーミュラEは、こういった事態に施設を提供した彼らを称賛する」

 フォーミュラEは、世界のモータースポーツの中でも最も迅速に新型コロナウイルスのパンデミックに対応したカテゴリーだ。2月に三亜ePrixの延期を発表したのを皮切りに、ローマePrixとジャカルタePrixの延期も発表。その後、シーズン自体を2ヵ月中断すると発表した。すなわち、パリePrixとソウルePrixも延期されることとなった。

 現状かなりのレースが延期となっている2019-2020シーズンのフォーミュラEだが、今後どのようなスケジュールで開催していくのかを判断しなければならない。彼らは今後の見通しについて、3月、4月のレースは『赤(開催不可)』、5月のレースは『黄色』、6月、7月のレースは『緑』としている。つまり、ベルリンePrix(6月21日)、ニューヨークePrix(7月11日)そしてロンドンePrix(7月25〜26日)は、現状では予定通り準備が進められることとなる。