ヤマハのMotoGPマネージング・ディレクターを務めるリン・ジャービスは、テストライダーであるホルヘ・ロレンソが、2021年にフル参戦復帰する可能性は低いと語った。

 ロレンソは、2019年にレプソル・ホンダに加入したものの成績は振るわず、シーズン終了をもって現役を引退。その後、古巣であるヤマハと契約し、テストライダーの役割に就いた。

 ロレンソはカタルニアGPにワイルドカード参戦する予定となっていたが、新型コロナウイルスのパンデミックにより、レースは延期となってしまった。

 彼は2月にセパンで行なわれたプレシーズンテストで、ヤマハのバイクに乗ったことでフル参戦復帰の可能性がわずかに高まったと認めたものの、依然として”98%”の確率で、そのまま引退すると確信していると主張。ただ彼は最近になって、もし判断を覆したとしても「オファーに困ることはないだろう」と話した。

 一方、イタリアの新聞『Gazzetta dello Sport』のインタビューに応えたジャービスは、ロレンソのカムバックがどれほど成功するかは分からないと語った。

「(ロレンソの起用は)ペトロナス・ヤマハSRTや他の人たちにとっては、解決策になるかもしれない。彼と我々の契約は1年だ」

「セパンでのテストでは、彼はヤマハのバイクと自分の反射神経を”再発見”していた」

「彼も今は混乱している。サーキットを走れないのに、再びレースをするかどうか決めるのは難しい。彼はバルセロナでワイルドカード参戦することになっていたが、今やシーズン中にそれが実現可能かどうかも分からない」

 かつてのチームメイトであるバレンティーノ・ロッシはセパンテストの際に、ロレンソが望むのであれば2021年に復帰できると示唆した。

 ファビオ・クアルタラロがペトロナス・ヤマハSRTからファクトリーチームに昇格するため、ロッシは2020年限りでヤマハ・ファクトリーチームを離れることが決まっているが、彼が現役を続行した場合はヤマハが全面支援をすると保証されている。

 ここ数ヵ月、ロッシとロレンソがペトロナス・ヤマハSRTでキャリア3度目の”ドリームチーム”を組むのではないかという噂が渦巻いている。

 ロレンソとの再タッグの可能性について訊かれたロッシは、次のように応えた。

「フランコ(モルビデリ/現在ペトロナス・ヤマハSRTに所属)はその考えをあまり歓迎しないだろうね。昨年のフランコは良かったから、大問題だ。でもクアルタラロの方が良かった」

「フランコは冬のテストでとても速かったし、チームのシートを維持するために最大限の力を発揮すると思う。ロレンソがどんな決断をするのか分からないけど、ヤマハは5台のバイクを準備しなければいけないかもね!」

 しかしながらジャービスは、ロッシとロレンソがチームメイトになる見込みは低いと考えており、サテライトチームであるペトロナス・ヤマハSRTでは若いライダーを走らせるのが好ましいと話した。

「我々がマネジメントする必要があるわけではないし、興味深い考えだ。しかし、それは実現しそうにないと思う。ペトロナスの主な目標は、次世代ライダーを育てることだ」

「そして私は、モルビデリに好感を持っている。彼は他のメーカーの”買い物リスト”に載っているが、彼が我々と共に戦ってくれることを願っている」