F1は新型コロナウイルスで開幕が遅れていたものの、ヨーロッパで実施する序盤8レースのカレンダーが6月2日に発表され、シーズン再開に向けて本格的に動き出した。

 7月上旬にオーストリアでレースを2週連続で開催。9月6日決勝のイタリアGPまでのわずか10週間で8レースを実施するという過酷なスケジュールとなる序盤戦。また、これらのレースは無観客で実施されることが決まっている。

 その後のスケジュールは現時点では発表されていないが、アジア、南北アメリカ、中東と転戦する流れになるはずだ。F1のCEOであるチェイス・キャリーは、シリーズがこうしたフライアウェイ戦に移る頃には、観客をサーキットに迎え入れる余地があることを期待している。

「ファンは非常に重要だ」

 キャリーは、F1公式ウェブサイトのインタビューでそう語った。

「色々な意味で、我々はファンのために戦っている。だから、イベントにファンを迎えたいんだ」

「しかし、我々はまだ安全上のリスクがあることを認識している。そのための措置を講じる必要があるんだ」

「関係者やファン、そしてスポーツに関係する全ての人々にとって安全な方法でイベントが実施できると考えられるようになったらすぐ、ファンに対して誠実に対応したいと考えている」

「我々は秋に開催されるレースを、観客込みで実施するという目標について話し合った。スタンドを満員にはできないだろうが、限られたキャパシティのファンはサーキットに入れることができるかもしれない」

「ファンを入れることができるようになるのが目標だと思う。しかし、誰にとっても安全だと確信できる方法で、それを現実にするのがゴールなんだ」

 多くの国で出入国に制限が設けられているにもかかわらず、キャリーは2020年のシーズンを再開する上で、7月は適切なタイミングだと考えている。

「皆さんが感じているように、世界中の多くの人々が元の生活に戻りたいと強く欲していると思う」とキャリーは付け加えた。

「我々は安全に、正しい方法でレースをやりたいと思っている。そして、再開に向けて動いているのは我々だけではない。他のスポーツも再開し始め、社会が動き始めている」

「ひとりの素人として、専門家のアドバイスには従うが、イタリアのように一定のガイドラインや制限を設けた上で、オープンになっている国があるのは間違いない。世界中で、前進し始めているんだ」

 フライアウェイ戦は空輸が必要となるなど、ヨーロッパでのレースと比べてロジスティクス面でのハードルが高い。無観客でのイベント開催では、サーキット側がそのコストを負担することは実質的に不可能だろう。

 キャリーは第9戦以降のスケジュールは「急いで決める必要はない」とコメントしており、流動的な状況の中で今後も各プロモーターとの交渉が続けられていくはずだ。