現役F1ドライバー最年長のキミ・ライコネン。彼は2001年にザウバーからF1デビューを果たしたが、2019年には名称ことアルファロメオへと変わっていたものの、再び”ザウバー”へと戻ってきた。

 ライコネンは今季、ルーベンス・バリチェロの持っている最多出走記録を破る見込みで、アルファロメオ移籍がそれにひと役買った形となった。そしてザウバーに復帰することになったきっかけは、2017年にライコネンとザウバーのチームマネージャーであるベアト・ツェンダーがプライベートジェットで同乗した際の会話だったという。

「そのことについて、私は長いこと取り組んでいたよ」と、ツェンダーはmotorsport.comの取材に答えた。

「彼が2017年にフェラーリに乗ってシルバーストンで3位になったとき、彼は私をプライベートジェットに乗せてくれた。それから我々は将来について話し始めたんだ」

「私は彼に『いいかな、もしフェラーリでこれ以上走りたくなかったり、彼らが君を切ったとしたら、僕らに連絡して欲しい。なんとかしてみせる』と言ったんだ」

「そして『もし興味があって、ザウバーに戻ってくるモチベーションがあるなら、僕らはそのための方法を見つけてみせる』とね。そして長い間このことについて話し合ってきた」

 フェラーリは2018年のイタリアGP前に、ライコネンとの契約を延長しないことを決定。彼の後任はシャルル・ルクレールが起用されることになった。ライコネンはすぐにツェンダーとザウバーのフレデリック・バスール代表に接触し、数日のうちに契約は成立した。そして驚くべきことに、ライコネンは契約書を2時間も読まずに受け入れたという。

「2018年のモンツァのタイミングで、フェラーリはシャルルを使う事に決めた。そして我々はすぐにコンタクトをとった」と、ツェンダーは語る。

「我々はレース後の火曜日に、キミとフレッド(バスール代表)の3人で会った」

「基本的に、我々は2時間もかからずに契約を結んだ。キミは契約書を読まないからね!」

「すべてのシーズンを通して、我々は特別な関係を築いてきた。いつもお互いにとても良い関係があったんだ」

 またツェンダーはライコネンがザウバーでF1にデビューし、そして再び戻ってくるまでの18年間の間に、このドライバーがどれほど成長したかを実感できたと語っている

「彼はマシンのことを常にうまく感じ取っていた。今では、彼はマシンがどう変化するかを知っている。マシンに何を加えると、どう挙動が変化するかも正確に理解しているんだ」

「マシンについての全体的な技術的な理解度がとても良いんだ。彼はモチベーションが高いし、お世辞で物事をわかりづらくすることもない」

「ミーティングがあって、時にはエンジニアが今より良いモノを選ばなければいけない時、キミならこう言う。『いやいやいや、僕を信じてくれ。このやり方は適切じゃない。僕らは別の方向へ行かないとといけないんだ』とね」

「彼は自分の意見をとても明確に持っているんだ」