世界中で反人種差別の抗議活動が行なわれ、社会における平等への関心が高まっている中で、F1はスポーツの多様性を改善する”#WeRaceAsOne”と名付けられた新たなキャンペーンを実施することを決定した。

 F1で唯一の黒人系ドライバーであるルイス・ハミルトンも、SNSなどで人種差別の根絶を訴えている。彼はモータースポーツ産業の多様性を改善し、「現実的で具体的、かつ目に見える変化」を起こそうと、独自の活動を行なっている。

 現在89歳のバーニー・エクレストンは、リバティ・メディアがF1のオーナー企業となるまでの40年間、最高責任者としてF1の舵取りを行なってきた。2017年の1月からは、F1の名誉会長となり第一線を退いたが、F1を世界的なスポーツイベントに成長させた立役者であるのは間違いない。

 そんな彼は、今週CNNのインタビューに応え、ハミルトンの活動は素晴らしいと認めつつも、「実際のところ、F1には大した影響はない」と語った。

 さらにエクレストンは続けて「多くの場合、黒人は白人よりも人種差別的だ」とも話したのだ。またイギリス・ブリストルでは、商人であり奴隷貿易に大きく関わっていたエドワード・コルストンの銅像が台座から引きずり下ろされ川に沈められたが、エクレストンはこれについても非難した。

 エクレストンのこうした発言を受けて、F1は26日(金)夜に声明を発表。F1はシリーズとしてエクレストンの発言を支持しておらず、彼はすでにF1の名誉会長ではないと主張した。

「人種差別と不平等に取り組むために団結が必要なこの時に、エクレストン氏の発言には全く同意できない」

「2017年に我々の組織を去って以来、彼はF1で何の役割も果たしていない。彼に敬意を評し、名誉会長についてもらっていたが、それは2020年の1月に失効した」

 CNNはインタビューの際、エクレストンのそうした発言に異議を唱え、「彼が長年の経験で”気づいた”という以外に、根拠のない主張に対する具体的な証拠を挙げられなかった」とリポートしている。