新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れていたものの、7月5日決勝のオーストリアGPでついにスタートする2020年シーズンのF1。ウイルス対策として、例年と比べて多くの点が変更されている。ヨーロッパでのレースで見られる豪華なモーターホームも、今年は出番がないようだ。

 サーキット入りが許される各チームスタッフの人数も制限されている上、モーターホームの輸送と建築には多くの人手が必要となることから、チームはサーキットの設備を代用することになるようだ。

 モーターホームがないことで、パドックには大きな空きスペースが生じる。これを利用し、チームはピット・ガレージに隣接するようにテントと日除けを設置する。作業スペースが広がることで、メカニック同士のソーシャルディスタンス確保にも役立つだろう。

 メルセデスがウィズ・コロナにおけるレースの課題にどう対処するかを説明するビデオで、レースチームロジスティクス責任者であるカール・ファンソンは、どんな違いが生じるか説明した。

「モーターホームがないので、ヨーロッパでのいつものレースと同じようなセットアップにはならないだろう」とファンソンは語った。

「合意により、我々はなんとかガレージとレーストラックをさらに遠ざけることができた。我々はそれぞれテントと日除けを設置することになる」

「これにより、ガレージ内の作業スペースが広がる。ソーシャルディスタンスの維持がより簡単になり、より不自由なく作業ができる」

 また、感染のリスクを最小限に抑えるため、パドック内における外部サプライヤーとの取引手順も変更されている。

 ファンソンは、ファクトリーから届いたパーツはパドックの外で受け取ることになる一方、燃料やタイヤの受け渡しは従来と違うアプローチが採られることになると話した。

「通常、燃料はガレージに届けられるし、スタッフをピレリの作業スペースに送ってタイヤを持ってきてもらう」

「今は、燃料に関して納入場所と回収場所が設けられている。タイヤもそこに運ばれる。我々のスタッフが回収場所に行って、タイヤを回収する。その逆も同様だ」

「タイヤを使い終わったら、それを回収場所に持っていく。我々がその場所から離れると、ピレリがそれをピックアップするんだ」