7月5日の2020年F1開幕戦オーストリアGPに向けて、事前テストを行なっていないチームのひとつであるウイリアムズ。ドライバーのジョージ・ラッセルは、スピードという面ではすぐに調子を取り戻せると感じているものの、レース手順などの面でミスが起きる可能性があると考えている。

 シーズン中断となっている期間中、ラッセルは『F1バーチャルGP』に参戦。4連勝を飾り、チャンピオンに輝いた。彼にとって、eスポーツでの活動は集中力を保つ上で重要だったという。またF1の実車に乗る機会はなかったものの、ウイリアムズのシミュレーターではすぐにリズムを取り戻せたと語った。

「僕はシムを運転したけど、最初の5ラップは本当にひどかった」

 ラッセルはF1のビデオポッドキャストでそう話した。

「でも12周目までにはオーストラリアに行く前(3月)よりも速かった。トラックやセットアップなど、何もかも同じだったけど、正直なところかなりびっくりだったよ」

「でも僕たちがやらなくてはいけない、いくつかの手順とエンジニアとの作業方法を覚えるのに少し時間がかかった」

「おそらくそれが一番重要なことになると思う。リズムについて言うなら、チームにどんなフィードバックが必要なのか、アウトラップやインラップ、クールダウンラップでの走らせ方などを思い出す必要がある。そこがおそらく、僕たちがミスを犯す可能性のあるポイントだ」

 ラッセルは、単純に速いラップを走ること自体は簡単にできると主張した。

「予選に関して言えば、全てが順調なら率直に言って『自転車に乗るようなもの』なんだ。基本的に、順調かそうじゃないかなんだ。そんな時にドライブするノウハウは分かっている。でもレースだと、タイヤやブレーキの管理、エンジンの温度やエンジンモード、他のドライバーとの駆け引きやエンジニアとの対話、フィードバックの提供などが必要になる」

「最もスキルが必要なのはそういうところだ。パッケージ全体を最適化するには、そういうところでうまくやる必要がある」

「僕は自分のノートやオーストラリアに向けた準備の方法、昨年の最終戦アブダビを振り返ったり、シミュレーターでレースへのアプローチを調べたりした。だから、僕たちが良いポジションにいることを願っている」

 彼はプレッシャーへの対処という意味で、バーチャルレースに出たのはプラスだったと語った。

「僕は最初、仲間とのちょっとした楽しみとしてそれを始めたんだけど、すぐに彼らがかなり速くて、競争力があることが分かった。言うまでもなく、実際のF1では僕がグリッド後方にいたのは事実だから、ここでも競争力がないのは嫌だったんだ」

「だから少し努力をしたんだ。競争力が持てて素晴らしかった。そのおかげで気を抜かずに済んだ。たとえバーチャルだったとしても、実際のレースと似たところがたくさんある」

「予選では3ラップで仕事をしなくてはいけないし、それができなければグリッドの後方に下がることになる。そのプレッシャーを感じることができた」

「プラクティスで良いタイムを出せていたとしても、予選に関しては自分の仕事をしなくてはいけない。プレッシャーがかかっていれば、また違う話になるんだ」

「それはバーチャルでも同じ。だけど、あまり問題はなかったんだ」