新型コロナウイルスのパンデミックによって経済的な打撃を受けているマクラーレン・グループは、ナショナル・バンク・オブ・バーレーン(NBB)と1億5000万ポンド(約199億円)の融資契約に合意したことが明らかとなった。

 チームの存続に向けて緊急に資金を調達する必要のあったマクラーレンは、資金の借り換えを行なおうとしていた。しかし、債権者グループが歴代マシンなどの担保を解除することを拒否したため、それらの計画は行き詰まっていた。

 その資金調達は緊急性の高いものであることから、マクラーレンは裁判所に出向いて計画の実行を認めさせようとした。仮に借り換えに失敗した場合は、大きな問題に直面する可能性があることが明らかだった。

 7月17日までに2億8000万ポンド(約374億円)を調達できなかった場合、マクラーレンは倒産するリスクさえあると示唆されている。先日裁判所によって発表された文書には次のように記されている。

「今回提案された取引により、本グループ(マクラーレン)は2021年まで事業を継続するために必要な追加の流動性を確保することが可能となる。これはキャッシュフローの危機と債務超過を防ぐことにより、グループの債権者に大きな利益を提供する」

 マクラーレンは法廷で迅速な手続きを行なうことに成功したが、それと並行してバーレーンの国立銀行であるNBBとの別の話し合いも始めていた。マクラーレンの株式の56%を所有しているバーレーンの政府系ファンド、マムタラカトがNBBの株式も44%所有していることから、両者は友好的な関係にあるとされていた。

 NBBは29日(月)、バーレーンの株式市場に向けて声明を発表し、マクラーレンへの融資が合意に至ったことを認めた。その額は1億5000万ポンド(約199億円)となっている。声明の中でNBBは次のように述べている。

「ナショナル・バンク・オブ・バーレーンは、1億5000万ポンドの融資に関して必要な書類にサインし、最終的に全ての承認が得られたことを認める」

 この融資は、マクラーレンが借り換えによって必要とする資金を調達するにあたり、ある程度の余裕をもたらすことになる。そして週末に開幕するF1オーストリアGPに向けてのオペレーション面でも役に立つだろう。