10月24日(土)、鈴鹿サーキットではスーパーGTのシリーズ第6戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』が開幕。GT300クラスでは#96 K-tunes RC F GT3の新田守男/阪口晴南組が初のポールポジションを獲得した。

 ここまでは若い坂口がQ1を担当、Q2進出を決めるとベテランの新田がQ2アタックを行なう。こんな作戦で公式予選に臨むことも多かったが、今回は若い坂口が自ら志願してQ2を担当。ベテランの新田はQ1を担当し、そこでのインフォメーションを若いパートナーに伝えて、彼の素晴らしいドライビングを引き出すスタイルを採ったのだ。

 会見場に現れた新田は、この日の公式予選の振り返りを尋ねられると、それに答える前に「自分たちは今年からダンロップタイヤを使っていますが、クルマをタイヤに合わせこむのが難しくて、ここまで苦労してきました」とここまでの戦いを振り返るところから話を始めている。そして今回の状況を「午前の公式練習から午後の決勝に向けてセット変更したのですが、それがいい方向に向かっていました」と振り返った。

 そして「Q1でもそこそこいいタイムがマークできたのですが、Q2を走るセナ(阪口晴南選手)にインフォメーションを伝えたら、彼が素晴らしいアタックをしてくれました」と、自らのセッショントップタイムにはあまり触れることなく、Q2を担当した若い相棒のドライビングを絶賛した。さらに続けて「これまで、Q1を走ることの多かったセナですが、今回は『是非、自分でQ2を走らせて下さい!』と訴えていたので、彼に任せました」と内幕を披露している。

 ただし、このレースウィーク、ここまでの流れは良かったのだが「結果的に、公式予選ではセナのパフォーマンスが冴え、チームにもいいクルマに仕上げてもらったおかげでポールを獲ることができましたが、それで自信をもってレースに臨めるのかといえば、少し見えてない部分、不安もあるというのが正直なところです」と決勝に向けての不安点も告白。「ポールを獲れたから、それで簡単に優勝できるほどGT300のバトルは甘くないです」と続けた。さらに「明日の決勝レースでは安定したペースでレースラップを積み重ね、データを採れるようにきっちりレースをする必要があります」と結んでいた。

 一方、ポールポジションの立役者となった若い坂口は「今回は公式練習から悪いフィーリングじゃなくて、こことここを直せばポールを獲ることができるんじゃないか。そんな自信もあったので、公式予選が始まる前にQ2を走りたいと言ったら、新田さん(新田守男選手)が快く了承してくれました」と担当変更の理由を説明。「前回の鈴鹿では優勝することができましたが、ポールを獲ることができなくて。だから忘れ物を取り戻すことができたと思っています」と続けた。

 取材記者から、強気なキャラに変更したの? と問われると「今回の鈴鹿はウェイトハンディが大きく効いてくる最後のレースなのでチャレンジしたい、という気持ちはありました」としながらも、少し苦笑しながら「それと少しだけですが自分も目立ちたいな、と」と会場を和ませていた。

 そして「影山(正彦)監督と新田さんが、自分のような新人の意見も聞いてくれるチームにしてくれていたので、お願いすることができました」とチームの和やかな雰囲気を伝えるとともに「昨年から、このチームでGT300を走らせてきて、今年は第2戦でピンチヒッターとしてGT500をドライブすることもできたし、いろいろなフォーミュラでレースに出ることもできていて、それらすべてがいい経験になっています」と頼もしげなコメントで締めくくっていた。