史上初の3連覇に挑んだ昨年は地元の雄ヴァルトガイストの強襲に屈して涙を飲んだが、現役続行を選んだ今年も勝てば3勝目。まだ「史上初」の偉業を達成するチャンスは残っている。

今年も昨年もエクリプスSから始動して凱旋門賞前に3戦を消化。ただ、昨年はG1レース3連勝で駒を進めたのに対し、今年は初戦のエクリプスSでガイヤースの後塵を拝した。J.ゴスデン調教師も仕上げの面などで年齢的な影響があったことを認めている。それでも、エクリプスSではし烈な2着争いを制したように、いざレースとなれば勝利への執念、決然とした意志に衰えを感じさせなかった。ひと叩きで状態が整ったキングジョージでは5馬身半差の圧勝で史上初の3勝目を挙げ、前走のセプテンバーSも約61kgの酷量をものともせずにノーステッキで楽勝してみせた。

また、昨年と比較して負担が少なかったのはエネイブルにとって幸い。昨年はキングジョージでクリスタルオーシャンと壮絶な叩き合いを演じ、エクリプスSとヨークシャーオークスではマジカルを相手にしたが、今年はキングジョージが3頭立て、前走に至ってはG3で格下相手だった。そのセプテンバーSからの臨戦も一昨年に実績を築いており、まずは不足のない態勢を整えられたと見て良いだろう。